この授業では、投資本のレビューの星をどこまで信じていいかがわかります。確認する点は3つです。
朝のホームルーム
三岡新入生は、スマホを顔に近づけたまま、教室に入ってきました。しかも、目の中に、星がチカチカしています。
「教頭先生、この投資本、レビューが星4.6なんです。だから、星の数を信じていいですか? ネットの書評って、投資本のレビューでも当たるんですか?」
まず、村野教頭が出席簿から顔を上げます。「三岡さん、出席。投資本のレビューの星は、信じるか疑うかの二択ではありません。むしろ、確認する点が3つあります」

たとえば本が1冊1,500円なら、投資本のレビューを3分確認するだけで、選ぶ目が1つ増えます。ぷくっ(ふくらみ1回)。投資本のレビューは、画面の星より、見る場所のほうが大事です。
投資本のレビュー
星の数より「理由」
3つ
1確認する3点
2星1の理由の読み方
| 星1の理由 | 読み方 |
|---|---|
| 配送で本が傷んだ | 本の中身とは別の話 |
| 内容が古い | 発行年月を確かめる |
| 難しすぎた | 自分のレベルと比べる |
3制度とルールの日付
4読み方
- 星1と星5を3件ずつ
- 日付と発行年月を並べる
- 星の数が多いほうを選ぶ
- レビューは全部あやしい
授業:投資本のレビュー、星の数の読み方
そして、教頭は黒板に「確認する3点」と書きました。たとえ話は、教室の掲示板。確かに、貼り紙は、誰が貼ったかで意味が変わります。

さて、下の図のように、確認する点は「誰が書いたか」「星の理由」「いつ書かれたか」の3つです。
確認1 投資本のレビューは誰が書いたか
まず、消費者庁は、広告なのに広告だと分からない表示を、ステルスマーケティングと説明しています。そして、2023年10月1日から、景品表示法違反の対象になりました(2026年10月25日確認)。
さらに、消費者庁のページには、企業が第三者に依頼や指示をして出すものも広告に含まれる、とあります。また、インターネット上の表示として、レビュー投稿なども例に挙げられています。
ただし、個人の感想など広告でないものは対象外です。規制の対象になるのは、商品を供給する事業者で、レビューを書く個人ではありません。もちろん、投資本のレビューが全部あやしい、という意味でもありません。
「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」と三岡。「もちろん、お金は、かかりません」と教頭。「つまり、見るのは、投稿に『広告』『PR』の表示があるかどうかです。ただし、表示が無くても広告でないとは言い切れません。星の理由と日付も、あわせて見ます」

確認2 投資本のレビューは星の数より、星の理由
たとえば、平均が同じ4.0でも、中身は別物です。なぜなら、星5ばかりの4.0と、星5と星1に割れた4.0は、違う本のように見えるからです。だから、投資本のレビューは、星1と星5の理由を、それぞれ3件ずつ読みます。
ただ、星1にも種類があります。配送で本が傷んだ、というのは本の中身とは別の話です。一方、内容が古い、という理由は、発行年月を確かめます。また、難しすぎた、という理由は、自分のレベルと比べます。

さて、上の図は、星1の理由別の読み方です。「ふむ。積んだ本は、わしより古いのう」と、ホズミ先生がそばで丸メガネを光らせました。「だから、古いと書かれた星1は、発行年月の出番じゃ」
確認3 投資本のレビューはいつ書かれたか、どの版か
さて、制度の本は、制度が変わると古くなります。金融庁のページでは、2018年1月につみたてNISAが始まり、2024年1月から新しいNISAが開始され、2027年1月からはつみたて投資枠の年齢要件が撤廃される、とされています(2026年10月25日確認)。
たとえば、2023年に書かれた星5は、前の制度の話かもしれません。そのため、投資本のレビューの日付と、本の発行年月を並べて見ます。しかも、版が違う本に、古いレビューが載ったままのこともあります。

こうして、図の時間の流れに、レビューの日付を重ねると、古さが見えてきます。そして、三岡は急に黙り込み、ぷくっ(ふくらみ2回)。「…ぼくが見ていた星5、2年前でした」
「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい」と教頭。「でも、古い話は、においがしません。日付で見分けます」
もっとも、投資本のレビューは、本を選ぶ材料の1つです。また、読む前に、公式の紹介文や目次とも並べて見ます。なお、税金や契約の細部は、公式サイトや専門家で確認してください。
小テスト|投資本のレビューの星
問題:平均の星が同じ4.0の本が2冊あります。最初に確かめたいのは、次のうちどれでしょうか。
- A 星の数が多いほうを、そのまま選ぶ。
- B 星1と星5の「理由」を、それぞれ読む。
- C いちばん新しい投稿だけを読む。
答えはBです。つまり、星の数は結果で、理由が中身です。そして、理由を読むと、本の内容の話なのか、配送や古さの話なのかが分かれます。
今日の宿題|投資本のレビューを読む
まず、気になる投資本のレビューを開き、星1を3件、星5を3件だけ読みます。そして、それぞれ「何の理由か」を一言ずつメモしてください。もちろん、本は買わなくて構いません。5分で終わります。
校長のひとこと
居眠りしていたシーラカンス校長が、ふっと目を開けました。「…そもそも、星はの、夜空にあるものじゃ。本棚では、日付を見なさい。わしは4億年、売ったことがない」。それだけ言って、また寝ました。

放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは仕入れ中でやんす。準備中につき、焼き上がりをお待ちくだせえ」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
さて、次の教室は、バンカラ姿の井松仙人がいる配当ハイギョの沼です。株を持つ人が受け取れる配当の話を、ゆっくり聞きます。
本の書誌情報(著者・出版社・発行年)は、国立国会図書館の蔵書検索で確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- 消費者庁「ステルスマーケティングは景品表示法違反となります」https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/stealth_marketing/
- 金融庁「NISAを知る:NISA特設ウェブサイト」https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/index.html
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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