ウハウハ高等学校/のれん分け科
ウハウハ高等学校のれん分け科

【2026年10月26日最新】中小企業の優遇税制が見直しへ|フランチャイズ開業の資金計画で見る3つの確認

へい、らっしゃい!今日の特売は証券口座、広告でやんすマネッコ先輩/のれん分け科
【2026年10月26日最新】中小企業の優遇税制が見直しへ|フランチャイズ開業の資金計画で見る3つの確認

朝のホームルーム

三岡新入生が、電卓を抱えて教室の扉に挟まりかけました。ぶかぶかのブレザーが引っかかっています。

「教頭先生、ニュースで見ました。中小企業の優遇税制がなくなるかもしれないって。ぼくが将来フランチャイズで開業したら、税金が増えるんですか?」

ぷくっ(ふくらみ1回)。

村野教頭は出席簿を閉じました。「落ち着いて。決まった話ではありません。ただ、開業の資金計画に、優遇税制をどう入れるかは大事な問いです」

資金計画に税の優遇を「当たり前の収入」のように書き込むと、制度が変わった年に計画がずれます。優遇税制とフランチャイズ開業の関係を、3つの確認で整理します。

中小企業の優遇税制が見直しへ
開業の資金計画で見る3点

2026年10月9日
財務大臣の会見
フランチャイズ開業|優遇ありとなしの両方で見る
年800万円の所得 ▶ 15%と19%の差 4% ▶ 800万円×4%=32万円(仮の計算)

1税率の差を仮に計算(法人)

年の所得
800万円
×
税率の差
4%
=
32万円
15%と本則19%の差。住民税・事業税は別。たとえばの計算です

2数字で見る

15%年800万円以下の軽減税率
40万円未満少額資産の特例の基準
300万円特例の年間上限

3資金計画の確認順

STEP 1本部の収支モデルを見る
STEP 2税の前提を聞く
STEP 3優遇なしの数字も出す
STEP 4税理士に確認

4計画の立て方

✔ こう見る
  • 優遇ありとなしの両方
  • 期限と条件を確認
✖ こう思いがち
  • 優遇は続くと決めつける
  • 全部なくなると決めつける
出典:財務省、中小企業庁、国税庁の公開情報をもとに作成。制度は変わることがあります。
ウハウハ高等学校

授業:優遇税制の見直しと開業の資金計画

まず、ニュースの確認です。財務省の会見概要によると、片山財務大臣は2026年10月9日の閣議後会見で、租税特別措置(特定の人や事業の税負担を軽くする特例)について「政策効果が低いものは廃止すべき」と述べました。政府税制調査会も活用し、ゼロベース(白紙の状態)で見直す方針です。

ここで押さえます。この会見は見直しの方針を述べたもので、どの制度をどうするかの結論ではありません。「中小企業向けの特例が全部なくなる」とは、会見の概要に書かれていません。

中小企業庁は2026年9月1日の資料で、賃上げ促進税制、法人税率の軽減、経営強化税制、投資促進税制の4つについて、効果を点検しています。マネッコ先輩が法被を直して、手を挙げました。「へい、らっしゃい! 開業する側が見るのは、制度の名前より『自分の計画のどこに入っているか』でやんす」

1つ目:軽減税率は「法人」の話

中小企業の法人税には、軽減があります。中小企業庁の案内では、年800万円以下の所得の部分は15%です(本則は19%)。800万円を超える部分は23.2%です。対象は、2027年3月31日までに始まる事業年度です。

この制度は2024年度に約111万件で使われたと、中小企業庁の資料にあります。経済産業省は2026年8月の要望で「政策効果を高める観点から見直しを行った上で延長する」としています。延長の年数や見直しの中身は、その要望に書かれていません。

三岡が聞きます。「じゃあ、もし15%が19%に戻ったら?」

「予想ではなく、計画の点検です」と教頭。「たとえば、法人で年800万円の所得が出た場合、4%の差は800万円×4%で32万円です。住民税や事業税は別です。所得が出ない期は、この差も出ません」

これは法人税の話です。個人事業で開業する場合の税は別の仕組みです。個人か法人かの選び方は、別の回で整理しました。

個人事業と法人のどちらで開業するかを、公庫と国税庁の資料で比べて整理した回です。
参考:開業は個人事業と法人どっち?公庫と国税庁で見る違い

2つ目:設備の特例は「期限と条件」を見る

フランチャイズ店では、機器や備品を買う場面が多くあります。国税庁によると、青色申告をする中小企業者等は、2026年4月1日以後に取得した取得価額40万円未満の資産を、取得した年に全額経費にできる特例があります。改正前は30万円未満でした。年間の合計は300万円までで、適用期間は2029年3月31日までです。従業員数は400人以下が条件です。

この特例は、中小企業庁が点検した4つの制度には入っていません。それでも、条件と期限がある制度です。見積書の金額が40万円未満かどうかで、経費の処理が変わります。

少額の資産を経費にできる基準が40万円未満に広がった点を、パソコンの購入を例に説明した解説です。
参考:35万円のパソコンを買ったら全額経費になるかを説明した、少額資産のルール解説

3つ目:本部の収支モデルの「前提」を聞く

本部の収支モデルに税引き後の数字があるときは、優遇税制を使う前提かどうかを聞きます。加盟前の確認項目は次のとおりです。

  • 収支モデルは、税引き前か、税引き後か
  • 税の計算に、軽減税率や設備の特例を使っているか
  • 特例がなくなった場合の数字を、見せてもらえるか

契約前の確認項目は、別の解説記事でも整理されています。

代理店やフランチャイズの契約前に、手数料・期間・解約など確認する項目を整理した解説です。
参考:代理店・フランチャイズ契約前の確認項目(手数料・期間・解約)

税の扱いや、自分の事業での適用は、税理士に確認してください。ここは細かいので、国税庁と中小企業庁の公式サイトも見てください。

小テスト

開業の資金計画に、中小企業の優遇税制を入れるとき、いちばん適切な考え方はどれでしょう。

  • A 制度は続くはずなので、優遇ありの数字だけで計画する
  • B 優遇ありとなしの両方で、手元に残るお金を見ておく
  • C 制度が不安なので、税のことは考えずに開業する

答えはBです。見直しの方針は出ましたが、結論は出ていません。両方の数字を見ておけば、どちらに転んでも計画を直せます。

宿題

5分でできます。国税庁のサイトで「少額減価償却資産」を開き、40万円未満という数字と、適用期間の終わりの日付をメモします。税の優遇は「いつまで」「誰が」使えるかを見ます。

校長のひとこと

シーラカンス校長は、32万円の計算のあたりで寝ていました。ブレザーのそでを引っ張られて、片目を開けます。

「わしは4億年、売ったことがない。税の特例も、あてにしたことがない」

そう言って、また寝ました。

出典と確認日

  • 財務省「片山財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要」(2026年10月9日)
  • 中小企業庁「中小企業税制の効果について」(2026年9月1日)、同「法人税率の軽減」
  • 経済産業省2027年度税制改正に関する経済産業省要望(2026年8月)
  • 国税庁「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」
  • KMP(この話題の入口として参照)

確認日:2026年10月27日。この日時点の情報です。最新の情報は公式サイトで確認してください。

この記事は学習用の情報で、契約や投資の勧誘や助言ではありません。契約や投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。

この学科の記事を読む順に並べたページは、のれん分け科のまとめ|記事の一覧と読む順番です。

この記事が気に入ったら、シェアしてください

もっと深く学ぶなら、ウハウハ高等学校の入学案内へ。

入学案内を見るメールで受け取る

ウハウハ高等学校の最新コラムを、メールでもお届けします。