朝のホームルーム
三岡新入生が、新聞を抱えて教室に駆け込んできました。
「先生、TOTOの決算です。純利益が2.4倍になったそうですが、ひぇっ、それ、月いくらからですか?」
驚いた三岡は、ぷくっとほっぺをふくらませました。
村野教頭が名簿を開き、出席をとります。
村野教頭は、今日のプリントを全員に配りました。
三岡は、表紙の大きな数字を見て目を丸くします。
窓際の席では、井松仙人が湯のみを手に、静かにうなずいていました。
TOTOの中間決算
純利益は2.4倍
第2四半期
1主要数字
| 項目 | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,646億7,500万円 | +4.4% |
| 営業利益 | 251億8,200万円 | +21.2% |
| 経常利益 | 248億1,200万円 | +7.5% |
| 純利益 | 213億1,500万円 | 2.4倍 |
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3予想と配当
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授業:TOTOの中間決算
村野教頭が黒板の前に立ちました。
教室の全員が、プリントに目を落としました。
「要点は3つです。上期の結果と、通期の予想を分けて見ます」

要点1:上期の売上と利益
4〜9月の6か月分の合計が、上期の実績です。
売上高は、会社の事業の規模を見る基本の数字です。
営業利益は、本業でどれだけ稼いだかを見る数字です。
TOTOの第2四半期累計の売上高は、3,646億7,500万円でした。
前年同期と比べると、4.4%の増加です。
営業利益は251億8,200万円で、21.2%増えました。
経常利益は248億1,200万円で、7.5%の増加です。
親会社株主に帰属する中間純利益は、213億1,500万円でした。
純利益は前年同期の2.4倍で、伸び率は142.5%です。
1株当たりの中間純利益は、129.6円でした。
1株当たりの数字は、利益を株の数で割ったものです。
売上の伸びは小さくても、利益が大きく伸びた決算です。
純利益は、税金などを差し引いた最終的な利益です。
前年同期比は、1年前の同じ期間と比べた変化を示します。
要点2:会社の予想を上回った上期
上期の経常利益は、会社が従来示していた予想を上回りました。
予想は、会社が期の途中で示していた見通しです。
従来の予想は、前年同期より3.9%少ない減益の見込みでした。
実績は一転して、7.5%の増益で着地しています。
直近3か月の7〜9月期では、利益率の改善も見られました。
売上営業利益率は、6.8%から8.7%へ上がっています。
予想と実績の差を見ることは、決算を読む基本の作業です。
利益率は、売上に対して利益がどれだけ残ったかを示します。
「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。数字の向きが変わるときは、短信で確かめます」
村野教頭は、黒板の数字を指さしました。
要点3:通期予想の下方修正
一方で、通期の予想は引き下げられました。
売上高の予想は、7,850億円から7,750億円へ修正されました。
経常利益の予想は、585億円から580億円への引き下げです。
報道によれば、米国や中国の市況の悪化を織り込んだとされています。
営業利益600億円と、純利益460億円の予想は据え置かれました。
据え置きは、予想を変えなかったという意味です。
上期は増益でも通期を引き下げた決算では、慎重に見ている地域を確かめることが観点になります。
下方修正は、会社が年間の見通しを引き下げることです。
上期の結果と通期の見通しは、別のものとして読みます。
地域ごとの状況は、短信の説明で確かめることができます。
ここで、井松仙人が目を細めました。
「霞を食って、配当で暮らすのじゃ」
「仙人、今日は配当の話は出ていませんよ」と村野教頭が返します。
三岡はノートに、大きくマルを書きました。
村野教頭は最後に、読み方の順番を伝えました。
「まず累計の数字を見て、次に直近3か月を見ます。最後に、年間の予想と比べます」
三岡は、その順番をノートの端に書き留めました。
小テスト
小テストです。TOTOの上期の純利益は、前年同期の何倍でしたか。
ノートを見ないで答えてください。
A:1.2倍 B:2.4倍 C:4.4倍
答えはBです。純利益は213億1,500万円で、前年同期の2.4倍でした。
上期と通期で、数字の向きが違うこともあります。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、職員室の水槽の中で眠っていました。
プリントの音で、校長が片目をゆっくり開けます。
水槽の泡が、静かに1つ上がりました。
「わしは4億年、売ったことがない。予想は変わるものじゃ」

校長はそう言って、また眠りにつきました。
三岡は、校長の言葉を小さく復唱しました。
上場制度や株価の公式情報は、日本取引所グループ(JPX)が公表しています。決算の速報値や業績の推移は、株探の銘柄ページでも確認できます。
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出典と確認日
- TDnet適時開示「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」
確認日:2026年10月30日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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