朝のホームルーム
三岡新入生が、新聞を抱えて教室に駆け込んできました。
「先生、レーザーテックの決算です。利益が減ったそうで心配ですが、ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

驚いた三岡は、ぷくっとほっぺをふくらませました。
村野教頭が名簿を開き、出席をとります。
村野教頭は、今日のプリントを全員に配りました。
三岡は、表紙の大きな数字を見て目を丸くします。
窓際の席では、井松仙人が湯のみを手に、静かにうなずいていました。
レーザーテックの第1四半期決算
純利益は43.7%減
第1四半期
1主要数字
| 項目 | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 403億6,900万円 | ▲25.5% |
| 営業利益 | 157億6,900万円 | ▲41.0% |
| 経常利益 | 147億1,100万円 | ▲45.8% |
| 純利益 | 107億3,400万円 | ▲43.7% |
2数字で見る
3予想と配当
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授業:レーザーテックの第1四半期決算
村野教頭が黒板の前に立ちました。
教室の全員が、プリントに目を落としました。
「要点は3つです。減った数字と、年間の計画を分けて見ます」

三岡は、少し心配そうにプリントを見つめました。
要点1:第1四半期の売上と利益
7〜9月の3か月分が、第1四半期の実績です。
売上高は、会社の事業の規模を見る基本の数字です。
営業利益は、本業でどれだけ稼いだかを見る数字です。
レーザーテックの第1四半期の売上高は、403億6,900万円でした。
前年同期と比べると、25.5%減っています。
営業利益は157億6,900万円で、41.0%の減少です。
経常利益は147億1,100万円で、45.8%減りました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、107億3,400万円です。
純利益の減少率は43.7%で、1株当たりの純利益は119.7円でした。
売上営業利益率は、49.3%から39.1%へ下がっています。
利益率は、売上に対して利益がどれだけ残ったかを示します。
売上も利益も、前年同期を下回った決算でした。
経常利益は、営業利益に本業以外の損益を加えたものです。
純利益は、税金などを差し引いた最終的な利益です。
要点2:前期の受注と今期の計画
四半期の数字は減収減益でしたが、年間の計画は別の姿です。
前期は、受注高が2,375億円と回復したと開示されています。
今期の通期計画では、売上高2,900億円が見込まれています。
受注は、将来の売上のもとになる数字です。
受注が増えても、売上の計上には時間がかかる場合があります。
前期と比べると、25.8%の増収の計画です。
計画は、会社が年間の目標として示した数字です。
四半期の結果だけで年間の姿を決めつけず、計画と並べて読むことが大切です。
「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。計画は、進み具合で確かめます」
村野教頭は、年間の計画の欄に印をつけました。
要点3:通期計画の据え置きと進捗率
通期の計画は、今回の決算でも据え置かれました。
経常利益の計画は、1,250億円です。
この計画に対する第1四半期の進捗率は、11.8%でした。
過去5年の平均は14.0%で、ほぼ同じ水準とされています。
例年並みかどうかは、短信の進捗の説明で確かめます。
受注の回復が、いつ売上に結びつくかは、短信で確かめる観点です。
進捗率は、年間の計画に対して進んだ割合を示します。
進み具合は、例年の水準と比べると見やすくなります。
ここで、井松仙人が静かに言いました。
「霞を食って、配当で暮らすのじゃ」
「仙人、まだ第1四半期ですよ」と村野教頭が返します。
三岡は、進捗率の数字に線を引きました。
村野教頭は最後に、読み方の順番を伝えました。
「まず累計の数字を見て、次に直近3か月を見ます。最後に、年間の予想と比べます」
三岡は、その順番をノートの端に書き留めました。
小テスト
小テストです。第1四半期の経常利益の進捗率は、5年平均と比べてどうでしたか。
A:大きく上回った B:ほぼ同じ水準だった C:半分以下だった
答えはBです。進捗率は11.8%で、5年平均の14.0%とほぼ同じ水準でした。
進捗率は、例年と比べることで意味が見えてきます。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、職員室の水槽の中で眠っていました。
プリントの音で、校長が片目をゆっくり開けます。
水槽の泡が、静かに1つ上がりました。
「わしは4億年、売ったことがない。1つの四半期で慌てはせん」

校長はそう言って、また眠りにつきました。
三岡は、校長の言葉を小さく復唱しました。
上場制度や株価の公式情報は、日本取引所グループ(JPX)が公表しています。決算の速報値や業績の推移は、株探の銘柄ページでも確認できます。
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出典と確認日
- TDnet適時開示「2027年6月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
確認日:2026年10月30日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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