この授業では、東証の市場区分がわかります。また、3つの市場の会社数と、上場を続ける基準の考え方も学びます。
朝のホームルーム|東証の市場区分は3つ
校舎の入口に、扉が3つ並んでいました。「プライム」「スタンダード」「グロース」。
三岡新入生は、扉の前でぐるぐる泳いでいます。「では、どれに入ればいいんですか? 入学金は……ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

村野教頭が、出席簿を持って登場します。「月額はいりません。つまり、これは、会社が上場する市場の話です。今日の検索語は『東証の市場区分』ですね」

たとえば、取引先との会話やニュースで、「プライム上場」と聞く場面があります。そして、意味が分かると、会社の紹介記事が、少し読みやすくなります。
東証の市場区分は3つ
プライム・スタンダード・グロース
スタート
13つの区分の性格
2上場会社数(10月23日更新)
3市場区分の読み方
- 会社の性格を示す区分
- 名前だけで決めず中身を見る
- プライムなら安心
- 国が会社の安全を保証する
4日付で覚える
授業:東証の市場区分と3つの違い
教頭が、3つの扉の前に立ちます。「要点は3つです。なお、説明は、日本取引所グループ(JPX)の公式ページをもとにします」
要点1:2022年4月4日に、東証の市場区分が3つの教室になった
教頭「東証は2022年4月4日に、プライム・スタンダード・グロースの3つの市場区分をスタートさせました。つまり、会社を、性格の違う3つの教室に分けた、と考えてください。たとえ話は、教室です」

図は、東証の市場区分についての、JPXの説明のポイントです。まず、プライムは、多くの機関投資家(大きなお金を運用するプロ)の投資対象になりうる規模の時価総額(会社の値段の合計)を持ち、より高いガバナンス(会社をきちんと運営する仕組み)の水準を備え、投資者との対話を中心に据える企業向けとされています。
次に、スタンダードは、一定の時価総額と、基本的なガバナンス水準を備える企業向けです。そして、グロースは、高い成長可能性を目指す事業計画と、その進み具合を適時・適切に開示する一方、事業実績の面で、相対的にリスクが高い企業向けとされています。
三岡「プライムなら安心、ってことですか?」
教頭「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから、東証の市場区分は、安全の保証ではありません。会社の性格を示す、教室の名前です。まず、名前だけで決めつけず、中身を見ましょう」
三岡「ぷくっ(ふくらみ1回)」
要点2:会社の数は、3区分でこれだけ違う
教頭「では、JPXの上場会社数のページを見ましょう。2026年10月23日更新で、プライムは1,546社、スタンダードは1,552社、グロースは593社です。つまり、いちばん多いのはスタンダードですね」

図のとおり、グロースは3つの区分のなかで、いちばん少ない数です。なお、このページにはTOKYO PRO Marketという別の市場も載っていますが、今日は3区分だけを扱います。
窓の外から、バンカラ姿のハイギョ、井松仙人がのぞきます。「わしゃ、どの教室にも入らん。霞を食って、配当で暮らすのじゃ」

教頭「では、仙人は、水槽のすみの自習室ですね」
要点3:上場には、続けるための基準もある
教頭「まず、会社は、上場するときに基準を満たします。また、上場を続けるための基準(上場維持基準)もあります。経過措置(猶予のルール)は終わり、2025年3月1日以後に来る基準日から、本来の基準が適用されています。ただし、期限の遅い計画を開示していた一部の会社は、その計画期限まで監理銘柄の指定が続く例外があります」

ただし、基準の数字(株主数や流通株式の時価総額など)は、市場ごとに違い、見直されることもあります。そのため、最新の数字は、JPXの上場基準のページで確認してください。この記事では、数字を書きません。
ちなみに、NISAの成長投資枠で個別株を買うときも、上場している会社が対象です。この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
成長投資枠では個別株を含む上場株式を買えますが、整理銘柄や監理銘柄は対象から外れると整理されています。
参考:つみたて投資枠と成長投資枠の違いを制度から整理
なお、NISAの条件は変わることがあります。金融庁の公式サイトで確認してください。もちろん、株は値下がりして、元本割れ(買ったときより安くなること)することがあります。どの区分でも同じです。
小テスト|東証の市場区分の確認
問題。さて、JPXが、グロース市場を説明している言葉として、近いのはどれでしょう。
- A 国が、会社の安全を保証する市場
- B 高い成長可能性を目指す企業向けで、事業実績の面で相対的にリスクが高いとされる市場
- C 配当が出る会社だけが入れる市場
答えはBです。なお、AとCのような決まりは、ありません。つまり、東証の市場区分は、会社の性格の違いを示すものです。
今日の宿題|東証の市場区分の会社数を見る
JPXの「上場会社数・上場株式数」のページ(https://www.jpx.co.jp/listing/co/index.html)を開きます。次に、3つの市場の会社数を、ノートに書き写しましょう。しかも、3分で終わります。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、扉の話の途中から寝ていました。鐘で、ゆっくり目が開きます。
「……教室は3つ、水槽はひとつじゃ。わしは4億年、売ったことがない。教室の名前より、中身を見るのじゃぞ……ぐう」
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい! 今日のパンは、ただいま仕入れ中でやんす。準備中ですので、のれんの前でお待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
次回は、ピラルク留学科へ。そこで、川の向こうの市場を見に行きます。三岡の浮き輪は、ビーチ用だそうです。
合わせて読みたい
出典と確認日
- 日本取引所グループ「市場区分見直しの概要」:https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/market-structure/01.html
- 日本取引所グループ「上場会社数・上場株式数」(2026年10月23日更新):https://www.jpx.co.jp/listing/co/index.html
- 日本取引所グループ「上場維持基準に関する経過措置の終了」:https://www.jpx.co.jp/equities/follow-up/04.html
確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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