S&P500の構成銘柄とは何か、500社がどう選ばれるのかがわかります。さらに、時価総額で重みがつく計算や、日経平均との違いも学びます。
朝のホームルーム|構成銘柄は500社
さて、出席簿を開いた村野教頭が、固まっています。
「では、今日は新しい出席簿です。500人分あります」 それでも、ページをめくっても、めくっても、名前が続きます。
三岡新入生「ひぇっ、それ、月いくらからですか? でも、500匹も点呼するんですか!」 ぷくっ(ふくらみ1回)。

これは、S&P500の話のたとえです。つまり、ニュースでよく聞く、アメリカの株の指数です。500社の名前が並んだ名簿だと思ってください。この名簿に載る会社が、構成銘柄です。
読み終えるころには、「500社は同じ重さではない」とわかります。そのため、ニュースの数字が、少し見やすくなります。
S&P500の構成銘柄
500社は同じ重さではない
重みがつく
1指数の重みのもと
2S&P500と日経平均
| S&P500 | 日経平均 | |
|---|---|---|
| 対象 | アメリカの大きな会社500社 | 東証プライム市場の225銘柄 |
| 計算の型 | 時価総額で重みづけ | 株価平均型 |
| 使うもの | 浮動株調整後の時価総額 | 株価 |
3選ぶときの基準の例
- 本社がアメリカにある
- 会社の大きさ
- 利益が黒字(直近の四半期など)
- 最後は指数委員会が決める
4数字で見る
授業:S&P500の構成銘柄としくみ
すると、教頭が、分厚い出席簿をどんと教卓に置きました。「では、要点は3つです」

1 構成銘柄はアメリカの大きな会社500社の名簿
S&P500は、アメリカの大きな会社500社を集めた株価指数(株の値動きを1つの数字にまとめたもの)です。指数会社のページには、500社で「利用可能な時価総額」(available market capitalization。時価総額は会社の値段の合計)の約80%をカバーする、とあります。
構成銘柄の会社の数は500で固定されています。ただし、1つの会社が複数の種類の株を上場している場合は、それぞれが別々に数えられるため、株の種類の数は500を少し超えることがあります。なお、選ぶのは、指数会社の指数委員会です。たとえば、基準の文書には、本社がアメリカにあること、会社の大きさ、利益が黒字であること(直近の四半期と、直近4四半期の合計の両方)、などが書かれています。

図のとおり、条件を満たした会社を、最後に委員会が決めます。構成銘柄は、順位表で自動的に決まるわけではありません。
2 構成銘柄は大きい会社ほど数字を動かす
次に、S&P500は、時価総額で重みをつけて計算します。基準の文書では「浮動株調整後の時価総額」とされています。浮動株とは、市場で実際に売り買いされる株のことです。
つまり、時価総額は、株価に株式の数をかけて求めます。

たとえば合唱コンクールで、声の大きい子ほど全体の音量に響くのと同じです。構成銘柄の中でも、時価総額の大きい会社の値動きほど、指数を大きく動かします。一方、小さい会社は、同じ割合で動いても影響が小さくなります。
また、スタモル留学生が、セーラー服のリボンを直しながら言います。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。大きい魚が泳ぐと、川全体が揺れるのデス」

三岡は、ぷくっ(ふくらみ2回)。特に、大きい魚の話は、ちょっとこわいようです。
3 日経平均とは計算が違う
一方、日本の日経平均は、東京証券取引所プライム市場の225銘柄の株価を使う「株価平均型」です。会社の大きさではなく、株価を使う型です。

ニュースで「S&P500が上がった」と聞いても、500社が同じ割合で上がったとは限りません。むしろ、大きい会社の動きが、数字に強く出ます。
ただし、S&P500は物差しで、それ自体を買うことはできません。また、連動をめざす商品を、非課税の口座で持つ人もいます。その口座の枠の違いは、別の解説記事でも詳しく書かれています。
つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円で、併用すると年360万円まで。総枠は1,800万円と整理し、元本割れのおそれにも触れています。
参考:つみたて投資枠と成長投資枠の違いを制度から整理
ただし、これは2026年10月25日時点の情報です。そのため、最新の内容は、指数会社の公式サイトで確認してください。
小テスト|構成銘柄の確認
構成銘柄の復習です。次の文は、○か×か。「S&P500は、500社の株価をそのまま平均した数字である」
答えは×です。S&P500は、時価総額で重みをつけて計算します。対して、株価を使って平均するのは、日経平均のほうです。
今日の宿題|構成銘柄の動きを眺める
構成銘柄の動きを、ニュースで眺める宿題です。スマホのニュースアプリで「S&P500」と検索して、見出しを3つ眺めてください。ただ、「どの会社が大きく動かしたのかな」と考えるだけで十分です。5分で終わります。
校長のひとこと
さて、シーラカンス校長は、分厚い出席簿を枕にして寝ていました。最後にぱちっと目を開けます。
「……つまり、物差しは、物差しじゃ。わしは4億年、売ったことがない。500社が動こうが寝ておる。構成銘柄の名簿も、わしは寝て読む」
そう言って、また寝ました。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい! 今日のパンは焼き上がり待ちでやんす。準備中ですので、もうしばらく」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
次の教室は、ニュース耳より科です。和大先生が後ろ向きに泳ぎながら、「押忍!」と迎えてくれます。ニュース耳より科の教室へ
一次情報は日本経済新聞社「日経平均株価ファクトシート」でも確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス「S&P 500」:https://www.spglobal.com/spdji/en/indices/equity/sp-500/
- S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス「S&P U.S. Indices Methodology」:https://www.spglobal.com/spdji/en/documents/methodologies/methodology-sp-us-indices.pdf
- 日本経済新聞社「日経平均株価ファクトシート」:https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/factsheet?idx=nk225
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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