為替リスクって何?円高・円安で米国株の成績はこう変わる

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朝のホームルーム

キーンコーンカーンコーン。教室に、スタモル留学生が駆け込みました。「両替所の1ドルの値段が、朝と昼で変わったデス!」

三岡新入生(アベニーパファー=世界最小級のフグ)は、1,000円札を握りしめます。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」ぷくっ(ふくらみ1回)。

村野教頭(エレファントノーズ)が出席をとります。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。今日は算数です」

たとえば、1ドル150円のときに100ドルの米国株を買います(1万5,000円)。ドルの株価が動かなくても、1ドル140円の日に売ると1万4,000円。ランチ1回分が消えました。これが為替リスクです。

授業:為替リスクの算数

教頭が黒板に書きました。「要点は3つ。円高と円安、円での値段の式、為替とのつきあい方です」

要点1:円高と円安

日本銀行は、円1単位で交換できる他の通貨の量が相対的に多い状態を円高、少ない状態を円安と説明しています(2026年10月23日確認)。

日本銀行の例では、1万円をドルに替えるとき、1ドル=100円なら100ドル、1ドル=80円なら125ドルです。同じ円でドルが多く手に入る80円のほうが円高。1ドル=125円なら80ドルで、円安です。

覚え方は、1ドルの値札です。数字が下がれば円高、上がれば円安。下の図のとおりです。

円高と円安の比較。円高は1ドルの数字が下がり同じ円で多くのドルが買える。円安はその逆。

要点2:円での値段は、かけ算

米国株を円で見た値段は、ドルの株価と為替レートのかけ算です。教頭は音楽室でたとえます。「アンプのつまみは2つ。株価と為替です。音の大きさは、2つの掛け算で決まります」

円での値段は、ドルの株価と為替レートのかけ算で決まる。

では4つの場面です。1ドル150円で100ドルの株を買った人(買値1万5,000円)が、あとで売るとします。数字はすべて仮のものです。

株価と為替が動いたときの円での値段の4つの例。同じ株価でも円高で下がり、円安で上がる。

①は、株価が同じでも円高で1,000円の損。②は、円安で1,000円の得。③は、株価が10%上がっても、円高のせいで増えるのは400円だけ。④は、株価が10%下がっても、円安のおかげで損は600円ですみます。

このように、ドルで見た損得と、円で見た損得は別物です。レートが変わったことで生まれる円での得や損を、為替差益・為替差損と呼びます。

三岡「ドルで勝ったのに、円で負けることがあるんですか」ぷくっ(ふくらみ2回)。

スタモル「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。円が動いても、ワタシは平気デス」教頭「ドルで暮らす人は、そうです。円で暮らすあなたたちは、円で見るのです」

要点3:為替リスクと、つきあう

為替は株価と同じで、先のことは分かりません。教頭「円高になるか円安になるかは、私にも分かりません」

できるのは、リスクの形を知ることです。米国株の値動きは、ドルの株価と為替の両方で決まります。使う時期が近いお金ほど、為替で円の値段が動く影響を受けやすくなります。両替の手数料も、行きと帰りでかかります。くわしくは、同じ教室の米国株の始め方の授業で習いました。

ドルを円に直すときのルールは、会社のお金の世界でも出てきます。別の解説記事でも詳しく書かれています。

ドル建ての売上は取引日のレートで円に換算し、入金時のレートとの差が為替差損益になる、という会社のお金の話を整理した記事です。
参考:ドル建て請求書の売上は何円?(外貨売上の円換算ルール)

為替の損益に税金がどうかかるかは細かい話なので、証券会社の公式ページや税理士に確認してください。

小テスト

1ドル150円で100ドルの株を買い、株価が変わらないまま1ドル140円で売ると、円ではいくら? A 1万5,000円 B 1万4,000円 C 1万6,000円

答えはBです。100ドル×140円=1万4,000円で、買値より1,000円少なくなります。

今日の宿題

財布の中の1,000円は、今日のレートで何ドルか、スマホの電卓で計算してみましょう。レートは、銀行や証券会社のアプリで見られます。

校長のひとこと

居眠りしていたシーラカンス校長が、ぱちりと目を開けました。「……ものさしは、使う場所のものを持つのじゃ。わしは4億年、売ったことがない」また寝ました。

放課後・購買部

購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは仕入れ中でやんす。電卓は貸しやすが、パンは準備中でござんす」

教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。

次回予告

次の教室はニュース耳より科です。応援団長の和大先生が、ニュースの読み方を大きな声で教えてくれます。耳栓の用意をおすすめします。

出典と確認日

確認日:2026年10月23日

この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。