朝のホームルーム
朝の教室に、三岡新入生が段ボールを抱えて入ってきました。
「教頭先生、アマゾンの決算です。営業利益は61%も増えたのに、純利益は少し減ったそうです。どちらも利益なのに、どうしてですか。」
三岡は段ボールを置いて聞きました。「利益が増えたのに減った、という読み方で合っていますか。」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が長い鼻で出席簿を開きます。「出席をとります。スタモルさん、今日も川を渡ってきましたか。」
スタモル留学生は頷きました。「川の流れより速い配達の会社ですね。」

アマゾンの決算
営業利益は61%増
第3四半期
1数字で見る
2主要数字
| 部門 | 売上高 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| AWS | 459億8,400万ドル | +39.3% |
| 北米 | 1,129億ドル | +6% |
| 海外 | 431億ドル | +5% |
3予想と配当
4ポイント
- AWSの伸びの加速は6四半期連続
- 設備投資は通年で約2,200億ドルの見通し
授業:利益の段の違いを読む
村野教頭が黒板に書きました。「アマゾンの2026年12月期第3四半期、7月から9月の決算です。要点は3つです。」
要点1:営業利益は61%増、利益率は過去最高
純売上高は2,019億4,400万ドルで、前年同期比12%増でした。営業利益は280億7,600万ドルで61%増です。連結の営業利益率は13.9%で、公式発表では過去最高とされています。
営業利益率は、純売上高に対する営業利益の割合です。13.9%は、この会社の四半期として最も高い水準だと、公式発表は説明しています。
一方、純利益は206億9,000万ドルで2%減、EPSは1.89ドルで3%減でした。営業利益と純利益は、計算の段が違う数字です。動きが違っても、不思議ではありません。
なお、今年は主要国のプライムデーが、前年の第3四半期から第2四半期へ移りました。この時期ずれを除くと、増収率は約4ポイント高くなっていたと公式発表にあります。
要点2:AWSは39.3%増、約5年ぶりの伸び
AWS部門の売上高は459億8,400万ドルで、39.3%増でした。公式発表では「約5年ぶりの高い伸び」とされ、伸びの加速は6四半期連続です。
AWSの営業利益は177億7,300万ドルで、前年同期の114億ドルから増えました。年換算の売上高ランレートは、1,840億ドルに達したとされています。
小売を含む北米部門は、売上高1,129億ドルで6%増、営業利益は87億ドルでした。前年同期の48億ドルから増えています。海外部門は、売上高431億ドルで5%増、営業利益は16億ドルでした。
部門ごとの営業利益も並べます。AWSは177億7,300万ドル、北米は87億ドル、海外は16億ドルです。売上高の大きさと利益の大きさは、部門ごとに順番が違います。
要点3:第4四半期の見通しと、設備投資の大きさ
会社は第4四半期の見通しを示しました。純売上高は2,400億ドルから2,470億ドルで、前年同期比12%から16%増の見通しです。営業利益は285億ドルから335億ドルとしています。
2026年通年の設備投資は、キャッシュベースで約2,200億ドルの見通しです。過去12か月のフリーキャッシュフローは424億ドルの流出で、公式発表では有形固定資産への投資拡大が主因とされています。なお、アマゾンは配当を実施していません。
村野教頭が続けます。「この決算の軸は、利益の段と、お金の流れを分けることです。利益が増えても、投資でお金が出ていく速さは、別に読みます。」
スタモル留学生が言いました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。……2,200億ドルの工事は、ワタシの川より大きな工事デス。流れを作る工事かどうか、確かめるのが大事デス。」
村野教頭が出席簿を閉じます。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。利益の伸びと、お金が出ていく速さは、別々に読むことです。」
小テスト
問題です。アマゾンの第3四半期で、過去最高になったと公式発表にある数字はどれですか。
- A:純利益の金額
- B:営業利益率13.9%
- C:フリーキャッシュフロー
答えはBです。営業利益は280億7,600万ドルで、61%増でした。
校長のひとこと
教室の隅では、シーラカンス校長が寝ていました。目を開けて言います。「わしは4億年、売ったことがない。速く流れる川ほど、深さを見て渡れ。」そう言うと、また寝ました。

決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(AMZNの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
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出典と確認日
- アマゾン公式プレスリリース「Amazon.com Announces Third Quarter Results」(2026年10月29日発表)
確認日:2026年10月30日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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