朝のホームルーム
三岡新入生が、電線の絵がついたカードを持って教室に入ってきました。
「教頭先生、イートンの決算です。売上が過去最高で、注文の残りまで大きく増えたそうです。」
三岡は聞きました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が長い鼻で出席簿を開きます。「出席をとります。イートンの決算を、売上と受注残に分けて読みます。」

イートン決算
売上は28%増の89億ドル
7〜9月期
1主要数字(ドル)
| 項目 | 今期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 売上 | 89億 | 約69億9,000万 |
| 純利益 | 10億8,000万 | 10億1,000万 |
| EPS/調整後EPS | 2.77/3.68 | 2.59/3.07 |
2受注の動き
3確かめる点
授業:過去最高の売上と受注残を読む
村野教頭が黒板に要点を3つ書きました。
要点1:売上は89億ドルで28%増、調整後EPSは過去最高の3.68ドル
イートンの2026年7月から9月の決算です。売上は89億ドルで、前年同期から28%増え、過去最高と発表されています。内訳は、自力の伸びが19%、買収が8%、為替が1%です。
EPSは2.77ドルです。一時的な費用などを除いた調整後EPSは3.68ドルで、過去最高でした。純利益は10億8,000万ドルです。部門利益率は25.3%で、こちらも過去最高です。
スタモル留学生がセーラー服の袖をまくりました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。数字はドルで読みます。」
要点2:受注は電気部門で大きく伸び、受注残は電気46%増・航空33%増
過去12か月の自力の受注は、電気アメリカで39%増、電気グローバルで51%増、航空で20%増でした。3つの部門とも、受注額は過去最高の水準と発表されています。
まだ売上になっていない受注残は、電気部門で46%増、航空部門で33%増です。電気アメリカの売上は42億ドルで、自力で22%増えました。電気グローバルの売上は27億ドルで58%増です。
村野教頭は言いました。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから売上と受注残を分けて読みます。」

要点3:通期の自力成長の見通しを引き上げ、営業現金は13億1,000万ドル
会社は通期の見通しを引き上げました。自力の売上の伸びは13%から15%とし、調整後EPSは13.70ドルから13.80ドルとしました。次の四半期の調整後EPSの見通しは4.05ドルから4.15ドルです。
営業キャッシュフローは13億1,000万ドル、フリーキャッシュフローは10億3,000万ドルでした。欧州の電力機器の会社、COLグループを買う合意もあわせて発表されています。
ここで、イートンの決算の読み方を整理します。最初に売上と利益を置き、次に部門ごとの数字を見ます。全体が増えていても、伸びた場所と抑えられた場所は違うからです。
三岡はうなずきました。「全体、部門、受注残の順に置くと、過去最高という言葉の根拠が分かりますね。」教頭は黒板をたたきました。そのとおりです。数字は、比べる相手と並べて初めて意味を持ちます。前年同期と比べる癖をつけます。
最後に、会社が出した見通しを見ます。見通しは約束ではなく、会社の今の前提です。前の見通しから変わった点だけを拾い、数字の根拠は公式発表で確かめます。この順番が、決算を読むときの基本です。
小テスト
この決算で、教頭が売上と並べて確かめるよう言ったものはどれでしょう。
A:売上だけを見る B:部門ごとの売上と受注残の伸びを並べて見る C:配当だけを見る
答えはBです。売上になった分と、これから売上になる受注残を分けて見ることが、決算を読む基本だからです。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業のあいだ寝ていましたが、目をひとつ開けました。
「受注残まで見るのじゃ。わしは4億年、売ったことがない。」
校長はまた寝ました。
決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(ETNの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- イートン公式プレスリリース「Eaton Reports Record Third Quarter 2026 Results, with Strong Organic Growth, Accelerating Record Orders and Backlog; Raises Organic Growth Guidance」(BusinessWire、2026年11月3日発表)
- 決算速報メディアの要約(2026年11月3日配信)で主要数字を照合
確認日:2026年11月4日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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