朝のホームルーム
三岡新入生が、ケーブルの絵の絵がついたカードを持って教室に入ってきました。
「教頭先生、チャーターの決算です。売上は9.1%増えたのに、大きな赤字だったそうです。」
三岡は聞きました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が長い鼻で出席簿を開きます。「出席をとります。チャーターの決算を、実績とプロフォーマの2つの物差しで読みます。」

チャーター決算
減損63億ドルで赤字
7〜9月期
1主要数字(ドル)
| 項目 | 今期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 売上(実績) | 149億2,200万 | 136億7,200万 |
| 売上(プロフォーマ) | 165億500万 | 167億6,400万 |
| EPS | -20.50 | 8.34 |
2契約数の動き(プロフォーマ)
3確かめる点
授業:増えた売上と大きな赤字を読む
村野教頭が黒板に要点を3つ書きました。
要点1:実績の売上は149億2,200万ドルで9.1%増、プロフォーマでは1.5%減
チャーター・コミュニケーションズの2026年7月から9月の決算です。報告された実績の売上は149億2,200万ドルで、前年同期から9.1%増えました。増えた主な理由は、8月に完了したCox Communicationsの買収です。
買収が期の初めから完了していたと仮定するプロフォーマの売上は165億500万ドルで、前年同期から1.5%減りました。実績の増え方と、同じ物差しで比べた減り方は、別の話として読みます。
スタモル留学生がセーラー服の袖をまくりました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。数字はドルで読みます。」
要点2:純損失は24億ドル、主因は63億ドルの減損
株主帰属の純損失は、実績で24億ドルでした。EPSは20.50ドルの赤字で、前年同期の8.34ドルの黒字から反転しました。赤字の主な理由は、フランチャイズ(営業権にかかわる資産)の減損63億ドルです。現金の支出を伴わない費用で、債務の消滅益14億ドルが一部を相殺しました。
調整後EBITDAは、実績で59億ドルと6.9%増え、プロフォーマでは66億ドルと4.0%減りました。ここでも2つの物差しで向きが違います。
村野教頭は言いました。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから実績とプロフォーマを分けて読みます。」

要点3:インターネット契約は23万3,000件減、モバイルは50万8,000回線増
プロフォーマの契約数では、インターネットが23万3,000件減って期末で約3,430万件、ビデオが7万7,000件減りました。一方、モバイル回線は50万8,000回線増えて、期末で約1,350万回線です。
会社は新しい運営モデルを発表し、今後18か月で年換算20億ドルの運営費用の削減を目指すとしています。削減は目標の話で、実績とは分けて読みます。
ここで、チャーターの決算の読み方を整理します。最初に売上と利益を置き、次に実績とプロフォーマの両方の数字を見ます。全体の数字だけでは、伸びた場所と抑えられた場所は分からないからです。
三岡はうなずきました。「全体と内訳を順番に置くと、見出しの印象だけで終わりませんね。」教頭は黒板をたたきました。そのとおりです。数字は、比べる相手と並べて初めて意味を持ちます。前年同期と比べる癖をつけます。
最後に、会社が出した見通しを見ます。見通しは約束ではなく、会社の今の前提です。前の見通しから変わった点だけを拾い、数字の根拠は公式発表で確かめます。この順番が、決算を読むときの基本です。
小テスト
この決算で、教頭が実績の数字と分けて確かめるよう言ったものはどれでしょう。
A:契約数だけを見る B:買収を期初から完了したと仮定するプロフォーマの数字を見る C:売上だけを見る
答えはBです。買収の途中から加わった実績だけでは前年と比べられないので、同じ物差しのプロフォーマと分けて見ることが決算を読む基本だからです。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業のあいだ寝ていましたが、目をひとつ開けました。
「物差しをそろえてから比べるのじゃ。わしは4億年、売ったことがない。」
校長はまた寝ました。
決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(CHTRの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
出典と確認日
- チャーター・コミュニケーションズ公式プレスリリース「Charter Announces Third Quarter 2026 Results and Launches New Operating Model」(2026年11月6日発表)
- 決算速報メディアの要約(2026年11月6日配信)で主要数字を照合
確認日:2026年11月7日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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