朝のホームルーム
三岡新入生が、半導体チップの絵がついたカードを持って教室に入ってきました。
「教頭先生、AMDの決算です。売上が45%増えて過去最高で、データセンター向けがほぼ2倍になったそうです。」
三岡は聞きました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が長い鼻で出席簿を開きます。「出席をとります。AMDの決算を、全体と部門別に分けて読みます。」

AMD決算
売上は45%増の133億ドル
7〜9月期
1主要数字(ドル)
| 項目 | 今期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 売上 | 133億7,700万 | 92億4,600万 |
| 純利益 | 24億2,800万 | 12億4,300万 |
| EPS/調整後EPS | 1.46/2.09 | 0.75/1.20 |
2部門別の売上
3確かめる点
授業:過去最高の売上の中心を読む
村野教頭が黒板に要点を3つ書きました。
要点1:売上は133億7,700万ドルで45%増、調整後EPSは2.09ドル
AMDの2026年7月から9月(9月26日まで)の決算です。売上は133億7,700万ドルで、前年同期の92億4,600万ドルから45%増え、過去最高でした。純利益は24億2,800万ドルで95%増です。報告ベースのEPSは1.46ドルです。
一時的な項目などを除いた調整後EPSは2.09ドルで、前年同期の1.20ドルから74%増えました。粗利率は54%で、前年同期から2ポイント上がっています。
スタモル留学生がセーラー服の袖をまくりました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。数字はドルで読みます。」
要点2:データセンターは85億ドルで97%増、全体の64%
データセンター部門の売上は85億ドルで、前年同期から97%増えました。サーバー向けCPUのEPYCと、AI向けGPUのInstinctの売上が記録的だったと会社は説明しています。全体の売上に占める割合は64%です。
一方、パソコンとゲームを合わせた部門は37億ドルで8%減りました。パソコン向けは29億ドルで7%増でしたが、ゲーム向けは7億7,300万ドルで40%減です。組み込み部門は11億ドルで29%増でした。
村野教頭は言いました。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから全体と部門別を分けて読みます。」

要点3:次の四半期の売上見通しは約170億ドル
会社は次の四半期の見通しを示しました。売上は約170億ドルで、上下3%の幅があります。中央値では前年同期から約66%増、前四半期から約27%増の計算です。調整後の粗利率は約55%としています。
あわせて、調整後の純利益は34億7,100万ドルでした。見通しは実績とは分けて読み、次の決算で確かめます。
ここで、AMDの決算の読み方を整理します。最初に売上と利益を置き、次に部門ごとの売上を見ます。全体の数字だけでは、伸びた場所と抑えられた場所は分からないからです。
三岡はうなずきました。「全体と内訳を順番に置くと、見出しの印象だけで終わりませんね。」教頭は黒板をたたきました。そのとおりです。数字は、比べる相手と並べて初めて意味を持ちます。前年同期と比べる癖をつけます。
最後に、会社が出した見通しを見ます。見通しは約束ではなく、会社の今の前提です。前の見通しから変わった点だけを拾い、数字の根拠は公式発表で確かめます。この順番が、決算を読むときの基本です。
小テスト
この決算で、教頭が全体の売上と分けて確かめるよう言ったものはどれでしょう。
A:売上だけを見る B:データセンターなど部門ごとの売上を分けて見る C:配当だけを見る
答えはBです。全体が増えていても部門ごとの動きは違うので、分けて見ることが決算を読む基本だからです。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業のあいだ寝ていましたが、目をひとつ開けました。
「伸びた部門まで見るのじゃ。わしは4億年、売ったことがない。」
校長はまた寝ました。
決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(AMDの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- AMD公式プレスリリース「AMD Reports Third Quarter 2026 Financial Results」(GlobeNewswire、2026年11月3日発表)
- ザックスの決算速報(2026年11月3日配信)で主要数字を照合
確認日:2026年11月5日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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