朝のホームルーム
三岡新入生が、保険証の絵がついたカードを持って教室に入ってきました。
「教頭先生、シグナの決算です。売上は737億ドルもあるのに、報告の純利益は減ったそうです。」
三岡は聞きました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が長い鼻で出席簿を開きます。「出席をとります。シグナの決算を、報告の利益と調整後の利益に分けて読みます。」

シグナ決算
売上は6%増の737億ドル
7〜9月期
1主要数字(ドル)
| 項目 | 今期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 売上 | 736億8,300万 | 697億4,800万 |
| 純利益 | 14億4,200万 | 18億6,800万 |
| EPS/調整後EPS | 5.47/7.98 | 6.98/7.83 |
2事業別の動き
3確かめる点
授業:減った報告利益と増えた調整後を読む
村野教頭が黒板に要点を3つ書きました。
要点1:売上は736億8,300万ドルで6%増、調整後EPSは7.98ドル
シグナの2026年7月から9月の決算です。売上は736億8,300万ドルで、前年同期から6%増えました。調整後の売上は737億9,300万ドルです。医療と薬剤の両方の事業が伸びたと会社は説明しています。
調整後の営業利益は21億400万ドルで、調整後EPSは7.98ドルでした。前年同期は21億ドル近くで7.83ドルです。調整後では、利益はほぼ横ばい、EPSは少し増えた形です。
スタモル留学生がセーラー服の袖をまくりました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。数字はドルで読みます。」
要点2:報告の純利益は14億4,200万ドルへ減る
報告ベースの株主の純利益は14億4,200万ドル、EPSは5.47ドルでした。前年同期は18億6,800万ドルと6.98ドルです。会社は、前年同期に事業売却の税引き後の利益が入っていたことを、減った理由として挙げています。
今期は特別な項目の税引き後の費用1億4,600万ドル(1株あたり0.55ドル)も入っています。報告と調整後で動きが違うのは、このような一時的な項目の置き場所の違いです。医療事業の調整後の売上は117億800万ドルで9%増、税引き前の調整後利益は11億9,300万ドルで15%増でした。
村野教頭は言いました。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから報告と調整後を分けて読みます。」

要点3:2026年の調整後EPS見通しを30.60ドル以上へ引き上げ
会社は2026年の調整後EPSの見通しを、30.60ドル以上へ引き上げました。前の見通しから0.15ドル上げた形で、今年3回目の引き上げです。
あわせて、複数年で30億ドルの近代化と生産性への取り組みも発表しました。顧客との関係の総数は1億7,760万件で、2025年末から6%減っています。見通しと顧客数の動きは分けて確かめます。
ここで、シグナの決算の読み方を整理します。最初に売上と利益を置き、次に報告と調整後の利益を見ます。全体の数字だけでは、伸びた場所と抑えられた場所は分からないからです。
三岡はうなずきました。「全体と内訳を順番に置くと、見出しの印象だけで終わりませんね。」教頭は黒板をたたきました。そのとおりです。数字は、比べる相手と並べて初めて意味を持ちます。前年同期と比べる癖をつけます。
最後に、会社が出した見通しを見ます。見通しは約束ではなく、会社の今の前提です。前の見通しから変わった点だけを拾い、数字の根拠は公式発表で確かめます。この順番が、決算を読むときの基本です。
小テスト
この決算で、教頭が報告ベースの純利益と分けて確かめるよう言ったものはどれでしょう。
A:報告だけを見る B:事業売却益など一時的な項目を除いた調整後の利益を分けて見る C:配当だけを見る
答えはBです。一時的な項目が入った数字と除いた数字を分けて見ることが、決算を読む基本だからです。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業のあいだ寝ていましたが、目をひとつ開けました。
「置き場所を見るのじゃ。わしは4億年、売ったことがない。」
校長はまた寝ました。
決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(CIの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- シグナ公式プレスリリース「The Cigna Group Reports Strong Third Quarter 2026 Results, Raises 2026 Outlook」(2026年11月5日発表)
- 決算速報メディアの要約(2026年11月5日配信)で主要数字を照合
確認日:2026年11月6日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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