朝のホームルーム
三岡新入生が、潜水艦の模型を持って教室に入ってきました。
「教頭先生、ジェネラル・ダイナミクスの決算です。受注残が2,203億ドルもあるそうです。売上と何が違うのですか。」
三岡は聞きました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が出席簿を開きます。「出席をとります。ジェネラル・ダイナミクスの決算を、売上と受注残に分けて読みます。」

ジェネラル・ダイナミクス決算
受注残は 2,203億ドル
7〜9月期
1主要数字(ドル)
| 項目 | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 売上 | 146億 | +12.9% |
| 営業利益 | 15億 | +14.7% |
| EPS | 4.49 | +15.7% |
| 営業利益率 | 10.5% | +0.2ポイント |
2受注の数字
3通期見通し
授業:売上と、これから納める仕事の山を分けて読む
村野教頭が黒板に要点を3つ書きました。
要点1:売上は146億ドルで12.9%増、EPSは4.49ドル
ジェネラル・ダイナミクスの2026年7月から9月の決算です。売上は145億7,000万ドルで、前年同期比12.9%増でした。
営業利益は15億ドルで、14.7%増です。EPSは4.49ドルで、15.7%増でした。営業利益率は10.5%で、前年同期から0.2ポイント上がっています。
営業キャッシュフローは17億ドルでした。純利益に対する割合は139%と、公式発表にあります。利益と現金の両方を見ます。
スタモル留学生がセーラー服の袖をまくりました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。数字はドルで読みます。」
要点2:受注は988億ドル、受注残は2,203億ドル
四半期の受注は合計988億ドルでした。防衛部門が938億ドル、航空部門が50億ドルです。防衛では、潜水艦の大型受注が中心だったとされています。
受注残は2,203億ドルになりました。受注を売上高で割った比率は、全社で6.8倍です。防衛部門は8.5倍、航空部門は1.4倍でした。
受注残は、これから納品や作業を進めて、将来の売上になる仕事の山です。今期の売上とは別の数字として読みます。
村野教頭は言いました。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから数字を分けて読みます。」

要点3:通期のEPS見通しは17.20〜17.30ドルへ
会社は2026年通期の見通しを引き上げました。EPSは17.20ドルから17.30ドルです。前の見通しは16.80ドルから16.90ドルでした。
通期の売上見通しは565億ドルから568億ドルです。前の見通しの約557億ドルから引き上げられました。
ビジネスジェットの納入は40機でした。前年同期は39機です。防衛の受注と、航空の納入を分けて確かめることが大切です。
ここで、ジェネラル・ダイナミクスの決算の読み方を整理します。最初に売上と利益を置き、次に部門や分野ごとの数字を見ます。全体が増えていても、伸びた場所と抑えられた場所は違うからです。
そのあと、現金の動きを見ます。利益が出ていても、現金が伴うかどうかは別の話です。営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローを並べると、利益の質が見えてきます。
三岡はうなずきました。「全体、部門、現金、見通し。順番に置くと、ニュースの大きな見出しに流されませんね。」教頭は黒板をたたきました。そのとおりです。数字は、比べる相手と並べて初めて意味を持ちます。前の四半期や前年同期と比べる癖をつけます。
最後に、会社が出した見通しと配当を見ます。見通しは約束ではなく、会社の今の前提です。前の見通しから変わった点だけを拾い、数字の根拠は公式発表で確かめます。この順番が、決算を読むときの基本です。
小テスト
この決算で、受注残2,203億ドルを売上と混ぜない理由は何でしょう。
A:売上だけを見る B:受注残と、今期の売上を分けて見る C:配当だけを見る
答えはBです。受注残と、今期の売上を分けて見ることが、決算を読む基本だからです。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業のあいだ寝ていましたが、目をひとつ開けました。
「山は山、今のご飯はご飯じゃ。わしは4億年、売ったことがない。」
校長はまた寝ました。
決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(GDの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
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出典と確認日
- ジェネラル・ダイナミクス公式発表「General Dynamics Reports Third-Quarter 2026 Financial Results」(2026年10月30日発表)
確認日:2026年10月31日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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