朝のホームルーム
三岡新入生が、配車アプリの画面の絵がついたカードを持って教室に入ってきました。
「教頭先生、ウーバーの決算です。総予約額が20%増えたのに、売上の伸びは10%だそうです。」
三岡は聞きました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

三岡のほっぺが、ぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。
村野教頭が長い鼻で出席簿を開きます。「出席をとります。ウーバーの決算を、総予約額と部門別に分けて読みます。」

ウーバー決算
総予約額は20%増の598億ドル
7〜9月期
1主要数字(ドル)
| 項目 | 今期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| 総予約額 | 598億1,900万 | 497億4,000万 |
| 売上 | 147億6,600万 | 134億6,700万 |
| 純利益 | 5億1,200万 | 66億2,600万 |
2部門別の総予約額
3確かめる点
授業:総予約額と売上の違いを読む
村野教頭が黒板に要点を3つ書きました。
要点1:総予約額は598億1,900万ドルで20%増、売上は10%増
ウーバー・テクノロジーズの2026年7月から9月の決算です。利用者が払った総額を示す総予約額は598億1,900万ドルで、前年同期の497億4,000万ドルから20%増えました。20%以上の伸びは5四半期続いています。
会社の売上は147億6,600万ドルで10%増です。会社は、事業の形の変更が売上の伸びを8ポイント押し下げたと説明しています。純利益は5億1,200万ドルで、株式投資の評価損4億7,600万ドル(税引前)が含まれます。報告ベースのEPSは0.25ドル、調整後EPSは0.88ドルで35%増でした。
スタモル留学生がセーラー服の袖をまくりました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。数字はドルで読みます。」
要点2:配車は18%増、配達は22%増、貨物は35%増
部門ごとの総予約額は、配車が295億1,200万ドルで18%増、配達が285億3,900万ドルで22%増、貨物が17億6,800万ドルで35%増でした。利用回数は40億6,100万回で16%増、月間の利用者は2億1,500万人で14%増です。
売上では、配車が75億2,000万ドルで2%減、配達が54億8,800万ドルで23%増、貨物が17億5,800万ドルで34%増でした。総予約額の伸びと売上の伸びが部門ごとに違う点が、確かめどころです。
村野教頭は言いました。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。だから総予約額と部門別の売上を分けて読みます。」

要点3:次の四半期の総予約額見通しは632億5,000万から652億5,000万ドル
会社は次の四半期の見通しを示しました。総予約額は632億5,000万から652億5,000万ドルで、為替を一定にした伸びは18%から22%です。調整後EPSの見通しは0.95ドルから0.99ドルとしています。
フリーキャッシュフローは25億ドルでした。見通しは実績とは分けて読み、次の決算で確かめます。
ここで、ウーバーの決算の読み方を整理します。最初に売上と利益を置き、次に部門ごとの総予約額と売上を見ます。全体の数字だけでは、伸びた場所と抑えられた場所は分からないからです。
三岡はうなずきました。「全体と内訳を順番に置くと、見出しの印象だけで終わりませんね。」教頭は黒板をたたきました。そのとおりです。数字は、比べる相手と並べて初めて意味を持ちます。前年同期と比べる癖をつけます。
最後に、会社が出した見通しを見ます。見通しは約束ではなく、会社の今の前提です。前の見通しから変わった点だけを拾い、数字の根拠は公式発表で確かめます。この順番が、決算を読むときの基本です。
小テスト
この決算で、教頭が総予約額と分けて確かめるよう言ったものはどれでしょう。
A:総予約額だけを見る B:部門ごとの総予約額と売上の伸びを分けて見る C:利用回数だけを見る
答えはBです。総予約額と会社の売上は別の数字で、部門ごとの伸びも違うからです。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業のあいだ寝ていましたが、目をひとつ開けました。
「予約額と売上を分けるのじゃ。わしは4億年、売ったことがない。」
校長はまた寝ました。
決算資料を含む同社の公式開示は、米証券取引委員会のSEC EDGAR(UBERの提出書類)で確認できます。株価や企業概要は、取引所のNASDAQ公式の銘柄ページでも確認できます。米国株の決算発表の日程は、NASDAQ決算カレンダーで確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- ウーバー公式プレスリリース「Uber Announces Results for Third Quarter 2026」(BusinessWire、2026年11月4日発表)
- 決算速報メディアの要約(2026年11月4日配信)で主要数字を照合
確認日:2026年11月5日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。
先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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