朝のホームルーム
キーンコーンカーンコーン。三岡新入生(アベニーパファー)が、ぶかぶかのブレザーでよろよろ登校してきました。寝不足です。
「先生、投資の本は紙と電子書籍、どっちがいいんですか。Kindleですか、耳で聞くんですか。紙を買いすぎて、部屋の床がきしみます。ベッドの下から、背表紙が顔をのぞかせます」ぷくっ(ふくらみ1回)。
村野教頭(エレファントノーズ)が出席簿を閉じました。「今日は本棚会議です。たとえば毎日の通勤が往復40分なら、その40分を『耳の読書時間』にできるかもしれません。まず、形を選びましょう」
授業:読む形を選ぶ3つの物差し
白衣に丸メガネのホズミ先生(ポリプテルス)が、三岡の部屋の写真を見てうなずきました。
「ふむ。積んだ本は、わしより古いのう。ちなみにわしは巻物派じゃ」
「先生、それは本ではなく巻物です」と三岡。村野教頭が黒板に3つ書きました。
- 場所:どこで読むか
- 目的:何のために読むか
- 読み方:目で追うか、耳で聴くか
「たとえ話は、学校の持ち物です。紙の本は教科書。重いけれど、書き込めます。Kindle本はタブレット。かばんに何冊も入ります。オーディオブックは校内放送。手が空いていなくても聞こえます」
3つの形を物差しに当てたのが、下の図です。紙は机やベッドで書き込む、Kindle本は持ち歩いて読む、オーディオブックは移動や家事の最中に聴く、という整理です。

Kindle本:持ち歩いて読む
Kindleは、Amazonが展開する電子書籍の仕組みです。専用の端末のほか、スマホ・タブレット・パソコンのアプリでも読めます。同じアカウントなら、端末が変わっても読書の進み具合が自動でそろう、と紹介されています。辞書で言葉を調べる機能もあります。
投資の本は、聞き慣れない言葉が次々に出てきます。調べながら読めるのは、入門者に向いた特徴です。
オーディオブック:耳で聴く
Audible(オーディブル)は、Amazonが提供するオーディオブックサービスです。公式サイトでは、プロのナレーターによる朗読を、専用アプリで聴けると紹介されています。アプリはオフライン再生にも対応していて、通勤中、運動中、家事の最中の利用が想定されています。
「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」と三岡。「料金は変わりやすいので、今日は扱いません。公式サイトで確かめてください」と教頭。
ただし、耳だけでは図や表が見えません。数字が多い章は、あとで紙や画面で見直すと安心です。三岡は、耳に入った数字が頭の中でふくらむ気がして、ぷくっ(ふくらみ2回)。
教頭がイヤホンの絵を指しました。「『聴き流すだけで資産が増える』と書いてあれば、まず疑います。うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。耳で聴いても、元本割れ(預けたお金が減ること)の可能性は消えません」
紙の本:書き込んで見返す
紙の本は、ページをめくって全体を見渡せます。付箋を貼り、余白に書き込めます。弱点は、かさばること。三岡の部屋が証拠です。図書館で借りる手もあります。借りられるかは、図書館の蔵書しだいです。
どの形でも、誰かに話す前提で読むと頭に残りやすい、という考え方があります。この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
読んだだけで終わらせず、誰かに話す前提で読み、3行で要約する習慣を、新聞の読み方を例に紹介しています。
参考:新聞を「誰かに話す前提」で読む習慣
教頭は、三岡の1日を例に図を描きました。朝の電車はスマホのKindleアプリ、昼の移動はオーディオブック、夜の机は紙の本に付箋。たとえばの使い分けです。

形選びは、場所を決めて、目的を決めて、1冊で試す。この順番です。合わなければ、別の形に変えれば済みます。

小テスト
家事をしながら、手を止めずに投資の本に触れたいとき、合いやすい形はどれでしょう。
A オーディオブック
B 付箋だらけの紙の本
C 図や表がたくさんの本を紙で
答えはAです。耳で聴く形なら、手と目が空きます。Bの付箋は、手が洗剤まみれだと貼れません。
今日の宿題
今日の自分の1日を思い出して、本が読めそうな時間と場所を2つ、メモしてください。電車、昼休み、寝る前など、何でも構いません。お金は0円、時間は5分です。
校長のひとこと
授業のあいだ、巻物の上で寝ていたシーラカンス校長が、うっすらと目を開けました。
「……続くのが、いちばんじゃ」
また寝ました。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい! Kindle端末のパンは、まだ焼き上がっておりやせん。準備中ですので、少々お待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
本棚会議のあと、三岡はイヤホンを片耳にさして、配当ハイギョの沼へ向かいます。井松仙人の講義は、耳で聴くのにぴったりの、ゆったりした声です。
出典と確認日
確認日:2026年10月23日(サービスの内容や料金は変わることがあります。最新の情報は各公式サイトで確認してください)
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。