朝のホームルーム
朝の教室です。三岡新入生(アベニーパファー)が、銅色の定規を手に入ってきました。「先生、丸紅の決算、営業利益が61%も増えたそうです。銅の値段が関係あるって本当ですか」

村野教頭(エレファントノーズ)が出席をとります。「三岡、出席。増えた理由は、部門別の数字が教えてくれます。今日は収益、営業利益、純利益の3つと、部門ごとの増減を確かめていきます」
井松仙人(ハイギョ)が言いました。「霞を食って、配当で暮らすのじゃ。配当の予想も動いたはずじゃぞ」三岡はぷくっ(ふくらみ1回)とふくらみました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

丸紅の中間決算
営業利益は61.9%増の2,047億円
中間決算
1主要数字
| 項目 | 実績 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 収益 | 5兆1,801億2,800万円 | +23.2% |
| 営業利益 | 2,047億2,600万円 | +61.9% |
| 純利益 | 3,380億2,700万円 | +10.6% |
2数字で見る
3部門別の増減
4読み方のポイント
- 増えた部門と減った部門の理由を、短信の説明で確かめます
- 中間配当62.50円は決定、年間125円は予想です
授業:丸紅の中間決算を読む
村野教頭が黒板の前に立ちました。「丸紅が2026年11月4日に発表した、2027年3月期第2四半期(中間期)の決算短信〔IFRS〕です。要点は3つです」
要点1:営業利益は61.9%増の2,047億円、純利益は10.6%増
2026年4月から9月までの収益は5兆1,801億2,800万円で、前年同期比23.2%増でした。営業利益は2,047億2,600万円で61.9%増、税引前利益は4,177億7,300万円で14.3%増です。親会社の所有者に帰属する中間利益は3,380億2,700万円で10.6%増となり、この期間として過去最高だったと報じられました。教頭は言います。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。伸び率の大きい営業利益ほど、部門の内訳を開けます」
要点2:金属が372億円増、金融・リース・不動産は830億円減
部門別の純利益では、金属が894億円で前年同期から372億円増えました。商品価格の上昇に伴うチリ銅事業、アルミ事業、豪州原料炭事業の増益が理由として挙げられています。エネルギー・化学品は418億円で380億円増えました。一方、金融・リース・不動産は427億円で830億円減りました。前年同期に計上した不動産事業の統合に伴う評価益765億円の反動です。増えた部門と減った部門が、同じ短信の中に並んでいます。
要点3:通期の純利益予想は6,300億円へ、配当も125円へ増額
会社は通期の純利益予想を、従来の5,800億円から6,300億円へ引き上げました。前期比では15.8%増の見込みで、上期の実績は修正後の予想に対して58%まで進みました。あわせて年間配当の予想も、従来の115円から125円へ引き上げられ、中間配当は62.50円と決まりました。予想と配当は会社の見立てであり、今後の実績で変わることがあります。
井松仙人が横から口を挟みました。「金属の追い風だけで終わらせず、前年の評価益の反動まで読むのが大事じゃ」三岡がメモを取りました。「増えた部門の理由と、減った部門の理由が、両方とも短信に書いてあるんですね」教頭が頷きます。「そのとおりです。決算短信は良い話だけの冊子ではありません。市況で増えた分、前年の特別な利益の反動で減った分を分けて読むと、数字の並びが立体的に見えてきます」
三岡が尋ねました。「先生、営業利益の伸びが61.9%で、純利益の伸びが10.6%なのは、どうして違うんですか」教頭は答えました。「途中の項目が違うからです。営業利益の先には、持分法の損益や金融の損益、税金が積み重なって純利益になります。伸び率が途中で変わるのは普通のことです。だからこそ、1つの数字だけで判断せず、階段を一段ずつ見るのです」
三岡が最後に尋ねました。「先生、配当が増えたのは、もう決まったことなんですか」教頭は答えました。「中間配当62.50円は決まった分、年間の125円は予想の分です。決まった数字と予想の数字は分けて読みます」三岡は頷いて、ノートに大きく「決まった分と予想は別」と書きました。

小テスト
問題です。丸紅の中間決算で、部門別の純利益が372億円増えた部門はどれでしょう。A:金属、B:金融・リース・不動産、C:食料・アグリ。答えはAです。金属は894億円となり、チリ銅事業などの増益が挙げられました。金融・リース・不動産は、前年の評価益の反動で830億円減でした。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業の間、静かに寝ていました。最後に目を開けて言いました。「追い風の部門と、反動の部門。両方読んでから判断するのじゃ。わしは4億年、売ったことがない」教室の全員が、その一言をノートに写しました。そして校長は、また静かに目を閉じました。
放課後・購買部
広告を含みます。
・松井証券ではじめる株式取引
(ネット証券の大手です。口座は株を買うための自分の入れ物で、申し込むと株を買える準備が整います)
・DMM 株
(DMM.com証券の株のサービスです。株を買えるようになる申し込みの条件は、公式ページで確かめられます)
出典と確認日
- TDnet適時開示:丸紅 2027年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(2026年11月4日発表)
- 株探決算速報、日本経済新聞およびロイターの報道で主要数字を照合
- 確認日:2026年11月4日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
ウハウハ高等学校の最新コラムは、メールマガジンでもお届けしています。決算の読み方を続けて学びたい方は、サイト内の入学案内からメール登録をご利用ください。
この学科の記事を読む順に並べたページは、日本株の教室のまとめ|記事の一覧と読む順番です。
関連サイト
- コミッターズ:営業と販路開拓の実務コラム
- 令和の総合商社:あらゆる商いを、ひとつの窓口から
- SAMURAI TIMES:経営者のための士業情報メディア
- ニコニコデスク:仕事と暮らしの実務メディア
- 今日一日:心と生き方を整えるメディア
- HYPE:クリエイターのためのメディア
- 源氏小町:美容と健康のメディア
- Antithesis:常識を疑うメディア
- BUTSU×2:スキルと物の物々交換
- みんなの企業新聞:経営者の出会いと販路づくりの新聞
- ENERGY BANK:系統用蓄電池の専門メディア
- はてなブログ(ウハウハ高等学校|投資の教室):投資の教室
- アメブロ(令和の総合商社):令和の総合商社のアメブロ
- note(コミッターズ):コミッターズのnote
