朝のホームルーム
2026年10月29日の朝、三岡新入生は新聞を広げて固まりました。「日経平均が3,600円を超えて下がったそうです。日本株はもう終わりなのですか」。

井松仙人は、ゆっくりと目を開けました。「霞を食って、配当で暮らすのじゃ」。村野教頭が言いました。「終わりかどうかではなく、数字を3つに分けて読みます」。急落の日の授業です。

急落の数字は3つに分ける
3600円超と6位と水準
3600円超安
1報道で示された3つの数字
2分けて読む2つの話
- 理由は出典つきで読む
- 1社の判断は決算で確かめる
3読む3手順
授業:急落の数字を3つに分ける
村野教頭は、要点を3つに分けて教えました。
要点1 下げ幅と順位
2026年10月24日の報道では、東証で日経平均が3,600円を超える急落となり、下げ幅は歴代6位だったと、中日BIZナビで報じられました。数字の大きさは事実として受け止めます。ただし、下げ幅の順位は、その日の市場の動きを示す記録で、個別の会社の決算の良し悪しとは別の話です。三岡はぷくっとふくらみました(ふくらみ1回)。「6位と聞くと、会社の成績も6位に悪くなった気がします」。
教頭は言いました。「指数(市場全体の動きを表す数字)と、1社の決算は、別の物差しです」。
要点2 売られた理由の書き方
報道では、AI関連の株が売られたとされています。理由は断定せず、「AI関連売りと報じられました」と出典つきで読みます。株価が下がった理由は、その日の報道で複数が挙がるのが普通です。1つの理由だけで全部を説明しようとしないことが、ニュースの読み方です。井松仙人がつぶやきました。「理由は1つと決めるな。決算は会社の通信簿じゃ」。
要点3 6万5千円割れと決算で見るもの
同じ報道では、日経平均が2週間ぶりに6万5千円を割り込んだとされています。水面の位置を示す水準の数字です。そのうえで、個別の会社については決算(会社が定期的に発表する成績の資料)で、売上と利益と配当の考え方を確かめます。たとえ話を1つだけします。嵐の日に港全体の波が高くても、船ごとの積み荷の検査は別に行います。指数は波、決算は積み荷の検査です。
要点4 配当と決算の日付を見る
急落の報道を読んだあとに確かめるのは、次の決算の日付です。井松仙人は言いました。「配当は、会社の方針と成績があっての話じゃ」。配当(会社が利益の一部を株主に分けるお金)の考え方は、決算の資料や会社の発表で確かめます。その日の株価の動きだけで、配当の方針が変わったとは読めません。
三岡が「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」と聞くと、教頭は「たとえば毎月5千円ずつ学ぶつもりでも、見る順番は同じです。指数の記録、理由の出典、会社の決算、この3つの順です」と返しました。大きな下げの数字は、慌てさせるためにあるのではありません。何を分けて読むかを教えてくれる、授業の入口です。2026年10月24日の報道の数字は、2026年10月29日時点でも、読み方の練習台として使えます。
もう1つ、下げ幅の順位の読み方です。歴代の順位は、金額の円で比べた記録です。割合で比べた記録とは順位が変わります。どちらの物差しの記録なのかを確かめることも、数字の授業のうちです。三岡はノートに、円と割合の2つの欄を作りました。
小テスト
問題:日経平均の下げ幅が歴代6位だったという報道の読み方として合うものはどれでしょう。A:個別の会社の決算も同じだけ悪化した。B:指数の記録と、個別の会社の決算は分けて読む。C:日本株は今後上がらないことが決まった。
答えはBです。指数の数字と会社の数字は、別の物差しで読みます。
今日の宿題
気になる会社を1社選び、直近の決算の資料で売上と利益の2つだけを探してください。5分でできる確認です。
校長のひとこと
授業の間、眠っていたシーラカンス校長が目を開けました。「波と積み荷は、別に見よ」。そう言って、また眠りました。

上場制度や株価の公式情報は、日本取引所グループ(JPX)が公表しています。金融政策や物価の統計は、日本銀行が公式サイトで公表しています。物価などの公的統計は、総務省統計局が公表しています。
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出典と確認日
- 出典:中日BIZナビ
- 確認日:2026年10月29日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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