朝のホームルーム|日銀会合と住宅ローン金利のニュース
三岡新入生が、スマホを両ひれでかかえて教室に飛び込んできました。画面には「日銀会合」の通知が3件も並んでいます。
「先生、『日銀 金利 住宅ローン』で検索したら、記事が多すぎて目が回ります。大家さんは、結局どこを見ればいいんですか?」ぷくっ(ふくらみ1回)。
村野教頭が出席簿をひらきました。「三岡さん、出席。ニュースを全部読む必要はありません。見る所は3つだけです」
たとえば、毎月の返済が7千円ほど増えたら、ランチ何回分でしょう。金利の話は、毎月の数字に引きなおすと、ぐっと身近になります。この授業は、2026年10月27日時点の情報をもとにしています。
日銀の金利ニュース
3点で読む:政策金利1.25%
日銀の結果
1数字で覚える3つ
2月の返済(万円)3,000万円・35年・仮
3ニュースの見方
- 日銀の発表文を読む
- 自分の契約を確かめる
- 結果の当てっこをする
- 見出しだけで決める
410月29日・30日の確認順
授業:日銀の金利ニュースを大家さんの目で読む
村野教頭が黒板に3つ書きました。「要点は3つです。出典は、日本銀行、住宅金融支援機構、NHKなどの報道です」
要点1 日銀が決めるのは「短期金利」
日本銀行は2026年9月17日・18日の会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を「1.0%程度」から「1.25%程度」に引き上げました。金融機関どうしが一晩だけお金を貸し借りする、短期の金利です。
決定文では、経済・物価・金融の情勢に応じて、政策金利を引き上げて緩和の度合いを調整していく考えも示されています。
次の会合は10月29日(木)・30日(金)で、展望レポートは30日に公表の予定です。NHKは2026年10月26日、日銀は9月の利上げの影響を見極めるため、政策を維持する見通しだと報じました。焦点は、基調的な物価上昇率が2%に届いたかの判断だそうです。
植田総裁は9月18日の記者会見で、基調的な物価上昇率を「2%程度の水準で安定させていくという観点が重要になる」と述べました。2%を超えて上振れるリスクがあるとも話しています(日本銀行の記録)。結果の予想は、この授業では書きません。
アイビー先生が割烹着の袖をまくりました。「金利も空室も、大家の手では掃除できんがの。ご飯は食べなさい」
要点2 住宅ローンの金利は「ものさし」が2つある
一般に、変動金利型は短期の金利、長く固定する型は長期の金利の動きと関係が深いといわれます。ただし決め方は銀行ごとに違うので、自分の契約書類で確かめます。
住宅金融支援機構によると、2026年10月資金受取分のフラット35(借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下)は、最低金利が年3.830%でした。取り扱う金融機関ごとの範囲は、年3.830%〜年5.840%です。共同通信は、前の月から0.37ポイント上がり、現在の制度になった2017年10月以降で最も高い、と報じました。
フラット35は、本人や親族が住む住宅向けの商品で、投資用の物件には使えません。それでも、買う人の金利は、買い手の予算や、将来の売却のしやすさに関わります。
要点3 金利が0.5ポイント動くと、返済はいくら変わるか
たとえば(仮の数字)、3,000万円を35年、元利均等で借りるとします。年1.0%なら月の返済は約8.5万円、年1.5%なら約9.2万円です。差は月に約0.7万円、年にすると約8.6万円になります。同じ条件で年3.83%として計算すると、月に約13.0万円です。数字は学校の試算で、実際の返済額は金融機関の試算で確かめてください。
大家さんにとって、返済は家賃収入から出ていくお金です。たとえば物件価格3,000万円で、年間の家賃収入が180万円なら、表面利回りは6.0%。ただし表面利回りは、管理費や修繕費、税金を引く前の数字です。金利が上がると、手元に残る額が小さくなる点は、利回りの隣に書いておきます。
ここで「利回り」の比べ方に自信がない人は、別の解説記事もどうぞ。
不動産投資と蓄電池投資を、資産性・利回り・出口戦略の3つの面から比べる解説です。
参考:蓄電池投資と不動産投資を比較|資産性・利回り・出口戦略の違い
「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」と三岡。ぷくっ、ぷくっ(ふくらみ2回)。教頭は黒板を指します。「いくら上がるかは、借り方で変わります。だから、自分の数字を一度出しておくのです」
10月29日・30日に確かめる3つのこと
村野教頭が、チョークを3本ならべました。
- 日銀の発表文で、政策金利の誘導目標が据え置きか変更か(10月30日)
- 展望レポートで、基調的な物価上昇率をどう見ているか(10月30日)
- 自分の借入が変動型か固定型か、金利を見直す時期はいつか(金融機関の書類)
うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。教頭はそう言って鼻をひくつかせました。「『この金利ならこの物件は買い』という断言は、においが強いです。ニュースは材料で、答えではありません」
小テスト
問題 日本銀行が会合で直接決める政策金利は、どれでしょう。
- A 無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標
- B フラット35の最低金利
- C 賃貸のお部屋の家賃
答えはAです。Bは住宅金融支援機構が毎月公表する商品の金利で、Cは貸す人と借りる人の契約で決まります。
授業のあとの宿題
5分でできる宿題です。借りている人は、ローンの返済予定表で「金利」「見直しの時期」の2か所に線を引きましょう。これから借りる人は、3,000万円を35年で借りたら月いくらか、金融機関の試算ページで一度だけ出してみます。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、会合の日程を聞いたあたりから船をこいでいました。ふいに片目をあけて、一言。「……金利は、天気じゃ。……傘を、持っておけば、よい……ぐう」
出典と確認日
- 日本銀行(金融市場調節方針の公表文、総裁記者会見、金融政策決定会合の日程)
- 住宅金融支援機構(フラット35の金利)/共同通信(熊日電子版)
- NHK/週刊 高齢者住宅新聞
- 確認日:2026年10月27日
2026年10月27日時点の情報です。最新の情報は公式サイトで確認してください。この記事は学習用の情報で、契約や投資の勧誘や助言ではありません。契約や投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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