ETFとは何か、投資信託とどこが違うのかがわかります。さらに、売り場と値札、かかるお金の3点で比べます。
朝のホームルーム|ETFとは何かを聞く
給料日の朝です。さて、三岡新入生は、ぶかぶかのブレザーで教室にすべり込みました。手には証券アプリを開いたスマホ。
「教頭先生!ETFとは何ですか?メニューに『ETF』と『投資信託』が並んでます。でも、どっちも詰め合わせなのに、棚が別なんです。ぷくっ(ふくらみ1回)」
村野教頭が出席簿を開きます。「三岡さん、出席。スタモル留学生、出席。校長は寝ていますが、出席」

今日は「ETFとは?投資信託との違い」です。実は、違いが分かると、アプリの画面が急に読めます。たとえば飲み会1回ぶんの5,000円で、どの棚をのぞけばいいかが決まります。
ETFと投資信託の違いは3つ
売り場・値札・かかるお金
1年持つ例
1売り場と値札の比べ方
| ETF | 投資信託 | |
|---|---|---|
| 買う場所 | 取引所 | 証券会社・銀行など |
| 値段 | 市場でリアルタイムに動く | 基準価額(1日1回) |
| 注文 | 成行・指値が使える | 申込時は価格が不明 |
| 時間 | 取引所が開いている間 | 締切あり(原則15時が目安) |
2年間コスト(円)
3共通点と注意
- 多くの株や債券を1つの箱に
- 1社に賭けない分散投資になる
- 値下がりして元本割れもある
- NISAで買える商品は枠で変わる
4数字で見る
授業:ETFとは?投資信託との違い
教頭がチョークを握ります。「まず、共通点から。どちらも、たくさんの株や債券を1つの箱に詰めた商品です。1社に賭けない分散投資(卵をいくつかのカゴに分けること)になります。ただし値下がりして、元本割れすることはあります」
「違いは売り場と値札です。ETF(上場投資信託)は校庭のフリマ。投資信託は購買部の予約注文だと思ってください」
ETFには、TOPIXなどの株価指数や、金価格といった指標に連動するタイプがあります。
要点1:ETFとは売り場と時間の話
ETFは取引所で売買します。株と同じで、取引所が開いている間なら、いつでも注文できます。
一方、投資信託は、証券会社や銀行などの販売会社で申し込みます。また、多くは締め切り時間があり、原則15時までという目安が示されています。
「フリマは開いている間ずっと賑やか。予約注文は、締め切りまでに紙を出す。そんなイメージです。つまり、ETFとは、取引所が開いている間に買える商品です」
要点2:ETFとは値札のつき方が違う
まず、ETFの値段は、市場でリアルタイムに動きます。つまり、ETFとは値札が動き続ける商品です。注文も、成行(いくらでもいいから買う)と指値(この値段なら買う)が使えます。
それに対して、投資信託の値段は、1日1回算出される基準価額です。申し込む時点では、いくらで買えるか分かりません。しかも、金額で申し込むと、あとから口数が決まります。
すると、三岡が目を丸くします。「えっ、でも、買ったあとに値段が決まるんですか!? ぷくっ(ふくらみ2回)」

スタモル留学生が、セーラー服の袖をひるがえしました。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。つまり、値札が刻々と流れるのは、川と同じデス」
つまり、下の図のように、買う場所、値段、注文、時間、コストを並べて見ると、違いがひと目で分かります。

要点3:かかるお金
次に、お金は2種類です。買うときの費用と、持っている間の費用です。
ETFを買うときは、上場株式と同じ売買手数料がかかります。ただし、金額は証券会社ごとに違います。ちなみに、投資信託は、購入手数料のかかる商品もあります。購入額の0〜3%程度で、商品と証券会社で変わる、という資料があります(2024年5月時点)。
次に、持っている間は、どちらも信託報酬(運用の手数料。毎日少しずつ、中から引かれます)がかかります。ETFの運用コストは0.1〜1%程度と、一般的な投資信託より低い傾向があるとされています。
「ただ、傾向です。投資信託にも低コストの商品はあります。商品ごとに見てください。うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。ただ『安い』の一言だけでは、においがしません。数字で見ましょう」
差の大きさは、たとえば100万円を1年持ったときで比べると分かります。下の図のとおり、年0.1%なら約1,000円、年1%なら約1万円です。

そして、三岡がそっとスマホを見ます。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

「ETFは、数千〜数万円程度から買えるとされています。一方、投資信託の最低購入金額は、100〜10,000円程度が一般的です(2024年5月時点)。ただし、商品と金融機関で変わります」
NISAでどの商品が買えるかは、枠によって変わります。なお、この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
NISAの成長投資枠は上場株式や上場投資信託にも投資でき、つみたて投資枠は金融庁の基準を満たした投資信託が対象、という説明です。
参考:つみたて投資枠と成長投資枠の違いを制度から整理
最後に、選ぶ前の確認です。図の3つを、商品ページで見てください。

小テスト|ETFとはの確認
ETFとは何かの復習です。ETFの値段について、正しいのはどれですか。
- A:1日1回だけ決まる
- B:取引所が開いている間、市場で動き続ける
- C:申し込んだあとに決まる
答えはBです。なお、AとCは、投資信託の基準価額の説明です。つまり、ETFは株と同じ売り場、投資信託は予約注文の売り場、と覚えてください。
今日の宿題|ETFとはを調べる
ETFとは何かを、画面で確かめる宿題です。まず、証券会社のアプリかサイトを開いて、「ETF」と「投資信託」の検索画面を1つずつ見てください。もちろん、買わなくて大丈夫です。次に、どちらかの商品ページで「信託報酬」の文字を探すだけです。
校長のひとこと
授業の間ずっと寝ていたシーラカンス校長が、ぱちりと目を開けました。
「…棚が違っても、中身は同じ箱かもしれん。まず、値札より先に、箱の中を見るのじゃ。ETFとは、そういう箱じゃ」
そう言って、また寝ました。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは仕入れ中でやんす。準備中ですので、少々お待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
次回はニュース耳より科の教室へ。後ろ向きに泳ぐ和大先生が、押忍!と迎えてくれます。ニュースの読み方を学びましょう。
日本取引所グループ(JPX)は、上場会社の開示情報や市場のルールを公式サイトで公表しています。一次情報は大和アセットマネジメント「ETFと投資信託の違い」でも確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- 日本取引所グループ「ETFの概要」:https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/etf-outline/index.html
- 日本取引所グループ「他の投資信託との違い」:https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/etf-outline/01.html
- 大和アセットマネジメント「ETFと投資信託の違い」:https://www.daiwa-am.co.jp/etf/knowledge/etf_0005/index.html
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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