米国株は1株から買えるのか、日本株との違いがわかります。さらに、ADRとの違いも整理します。
朝のホームルーム|1株から買えるのか
さて、三岡新入生は、自販機の前で立ち止まっていました。確かに、ジュースは1本から買えます。では、株は何から買えるのでしょう。
先輩に「株は100株からだよ」と言われ、「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」と聞き返して、笑われたそうです。1株から買えるのか、気になって仕方ありません。ぷくっ(ふくらみ1回)
教室に入ると、村野教頭が出席をとっていました。「三岡さん、出席。スタモル留学生、出席。校長は夢の中、出席」

今日の検索語は「米国株は1株から買える」です。まず、結論を先に言うと、米国株は1株から買えます。ただし、落とし穴が2つあります。
米国株は1株から買える?
日本株との違いとADR
1ドル150円の例
1最小の売買単位(株)
日本株は2018年10月1日に全国の取引所で100株へ統一。
2覚えておく3つ
- 1株の値段は銘柄しだい
- 条件は変わる。公式で確認
- 使う予定のお金は回さない
3支払いの目安
200ドル
150円
4米国株とADRのちがい
| 米国株 | ADR(米国預託証券) | |
|---|---|---|
| 中身 | 米国の会社の株そのもの | 外国の会社の株の代わりの証券 |
| 発行 | — | アメリカの銀行が発行 |
| 1株から | 1株から買えるとされる | 取扱ルールしだい |
授業:米国株は1株から買える
最初に、教頭が黒板に大きく「1株」と書きました。「では、今日の要点は3つです。たとえ話は、校庭の自販機にします」
要点1:1株から買える米国株と100株の日本株
まず、日本の上場企業の株(内国株)は、取引所での売買単位(まとめて売り買いする最小の数)が100株です。また、全国の証券取引所が、2018年10月1日に100株へ統一しました。たとえば、ジュース100本入りの箱を、まとめて買うイメージです。
一方、米国株は、1株から買えるとされています。ある大手証券会社は、ネットなら1株から購入でき、窓口は円換算で10万円以上と案内しています。ただし、窓口だと、条件が変わる会社もあります。
なお、ルールは変わります。たとえば、2013年には、買付単位を10株から1株へ変えた証券会社もありました。そのため、いまの条件は、口座を開く前に各社の公式で確認してください。
次に、下の図は、日本株と米国株の売買単位の違いです。

一方、スタモル留学生が、セーラー服の裾をつまんで胸を張ります。「ワタシの川では、ぜんぶドル建てデス。魚も、1匹から売ってマス」

要点2:1株から買えるが、値段は銘柄しだい
「1株から買える」と「1株がいくらか」は別の話です。つまり、1株の値段は、銘柄ごとに違います。
次に、支払いの目安は、公式の説明で次の形に書かれています。株価に株数をかけ、為替レートをかけて、手数料を足します。
下の図の計算は、仮の数字です。たとえば1株が200ドルで、1ドルが150円なら、3万円です。ただし、手数料などは別にかかります。

すると、三岡が電卓を叩いて、ふくらみました。「えっ、1株で3万円もするんですか!? ぷくっ(ふくらみ2回)」

「あくまでたとえばです。もちろん、もっと安い銘柄も、高い銘柄もあります」
ただ、いくらから買えても、使う予定のあるお金は投資に回さないのが基本です。なお、お金を3つに分ける考え方は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
お金を「使う」「貯める」「増やす・備える」の3つに分け、投資は当面使う予定のないお金で行う、という説明です。
参考:資産運用を始める前の準備の手順を整理
要点3:ADRと混ぜない
検索すると、ADRという言葉も出てきます。すると、教頭が眉を上げました。「ところで、ADRと聞くと、難しいにおいがしますね。うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。ただ、ADRはうまい話ではなく、名前の話です」
ADR(米国預託証券)は、外国の会社の株を、米国の市場で取引しやすくした仕組みです。また、アメリカの銀行が発行します。1つのADRが、外国株の1株以上、または1株の一部にあたります。さらに、値段は、その会社の本国での株価に、ADR1つあたりの株数の比率をあわせた値段に対応します。
つまり、米国株は米国の会社の株そのもの。ADRは、外国の会社の株の代わりになる証券です。1株から買えるという話は、この2つで条件が同じとは限りません。最後に、売買の単位は、取扱ルールで確認してください。ADRも1株から買えるのかは、取扱ルールしだいです。

小テスト|1株から買えるの確認
1株から買えることの復習です。米国株の「1株から買える」について、正しいのはどれですか。
- A:1株の値段は、どの銘柄でも同じ
- B:売買単位が1株でも、1株の値段は銘柄によって違う
- C:日本株と同じで、100株からしか買えない
答えはBです。なぜなら、単位が小さいことと、値段が安いことは別だからです。
今日の宿題|1株から買える金額を調べる
1株から買える金額を、自分で調べる宿題です。まず、気になる米国企業を1社だけ思い浮かべて、今日の株価を調べてください。次に、その金額に、今日の為替レートをかけると、1株の円換算の目安が分かります。もちろん、調べるだけで、買わなくて大丈夫です。
校長のひとこと
最後に、夢の中だったシーラカンス校長が、うっすら目を開けました。
「…1株でも、100株でも、持つ心は同じじゃ。小さく持って、長く眺める。わしは4億年、売ったことがない」
そう言って、また寝息を立てました。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは、棚に並べる前でやんす。準備中ですので、少々お待ちくだせえ」
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次回予告
次回はニュース耳より科の教室です。後ろ向きに泳ぐ和大先生が、押忍!と待っています。そこで、ニュースの拾い方を学びましょう。
SMBC日興証券「米国株式の買い方と基本知識」では、決算資料や公式のお知らせを確認できます。楽天証券「【米国株式】1株から購入できるようになります」では、決算資料や公式のお知らせを確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- 全国証券取引所「売買単位の100株への統一について」(2018年9月26日):https://www.fse.or.jp/files/lir_cmp/touitsu20180926.pdf
- SMBC日興証券「米国株式の買い方と基本知識」:https://www.smbcnikko.co.jp/products/stock/foreign/usa/knowledge/004.html
- 楽天証券「【米国株式】1株から購入できるようになります」(2013年11月):https://www.rakuten-sec.co.jp/web/info/info20131120-03.html
- 米国証券取引委員会(SEC)Investor.gov「American Depositary Receipts (ADRs)」:https://www.investor.gov/introduction-investing/investing-basics/glossary/american-depositary-receipts-adrs
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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