今日は太陽光の設置費用の目安を学びます。国の資料から、1kWあたりの値段と総額の出し方がわかります。
朝のホームルーム|太陽光の設置費用の目安は?
三岡新入生が教室に入ると、ムコブカ主任が屋根の模型にのぼって、ヘルメットを磨いていました。
「主任、太陽光の設置費用って、住宅だといくらが目安ですか?」
村野教頭が出席簿を開きます。「三岡さん、出席です。今日は国の資料で、目安を見ましょう」

そもそも、電気代は、1年に12回の支払いです。でも、屋根で電気をつくる家は、この払い方が変わることがあります。まずは設置費用の目安を知るだけ。しかも、お金はかかりません。
太陽光の設置費用の目安
1kWあたり28.9万円で計算
4kWの例
1総額の目安の出し方
28.9万円
4kW
21kWあたりのシステム費用(万円)
新築の住宅用(10kW未満)。想定値は国が2026年度の計算に使う値です。
3平均値の内訳
4見積りで聞く3つ
- 1kWあたりの単価は?
- 工事費の中身は?
- 10年後以降の費用は?
5買ったあとの数字
授業:太陽光の設置費用の目安
村野教頭がホワイトボードに「3つ」と書きました。ちなみに、設置費用の目安の出どころは、経済産業省の調達価格等算定委員会が2026年2月5日に公表した意見書です。
1 設置費用の目安|値段は「1kWあたり」で見る
教頭「まず、太陽光は、1kW(発電できる力の単位)あたりの費用で比べます。2025年に設置された新築の住宅用は、システム費用の平均が28.9万円/kWでした。また、中央値(順番に並べた真ん中の値)は29.4万円/kWです」
三岡「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

ぷくっ(ふくらみ1回)。教頭「月払いの話ではありません。設置にかかる総額の目安です」
なお、国が2026年度の計算に使う想定値は、25.5万円/kWです。ただ、下の図のとおり、実際の平均は想定値より少し高めでした。

主任「ただし、これは新築の数字だ。一方、すでに建っている家への後付けは、別の数字になる。ここでは省くぞ」
2 設置費用の目安|総額は「かけ算」で出す
教頭「そこで、1kWあたりの費用に、屋根に載せる容量(kW)をかけます。たとえば4kWなら、28.9万円×4で約116万円。また、想定値の25.5万円なら102万円です。もっとも、平均から出した目安なので、実際の見積りは家ごとに違います」

さらに、平均値の内訳は、太陽光パネルが約47%、工事費が約29%です。残りの約24%は、学校内の引き算です。つまり、パネル代だけでなく、工事費も大きな割合を占めています。
教頭「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。そのため、相場よりずっと安い話は、何が省かれているかを見積書で確かめます」
屋根ではなく、事業として太陽光を考える人向けの比べ方は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
太陽光は発電量が収益の土台で、広い日当たりが必要。蓄電池は系統の空き容量が鍵だと比べています。
参考:系統用蓄電池投資と太陽光投資の違いとは|収益構造など7項目で比較
3 設置費用の目安|買ったあとの数字も見る
教頭「次に、運転維持費(点検などにかかる年間の費用)は、国の報告データで、2025年設置の平均が1,045円/kW/年でした。ただし、報告の約88%が0円で、点検や修繕の費用が計上されていない案件が多いためです。業界団体への聞き取りでは、約5,740円/kW/年になるとされ、国の2026年度の想定値は3,000円/kW/年です。最後に、設備利用率(1年でフル出力の何%分を発電するか)の想定値は13.7%です」
たとえば4kWなら、4kW×13.7%×8,760時間で、1年に約4,800kWhです。仮の計算で、日当たりによって変わります。
買取の期間は、10kW未満の住宅用で10年間です。2025年度の下期に認定を受けた設備からは、運転開始から4年目まで24円/kWh、5〜10年目は8.3円/kWhという形になりました。国の計算は、20年間の運転を想定しています。
主任「放電は得意、貯めるのは苦手。安全確認、ヨシ! パワコン(直流を家で使える交流に変える機械)の交換も、いつか来る。見積りでは、買う日の値段だけでなく、その先の費用も聞くんだ」
下の図が、見積りで聞く3つの確認です。単価、工事費の中身、10年後以降の費用を聞きます。

ただ、自治体の補助金は、地域ごとに違います。お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。また、契約や税金の判断は、見積書を複数そろえて、専門家にも相談して決めましょう。
蓄電池・太陽光の事業化について、事業者に相談したい方はこちらです。(外部サイトへ移動します)
相談窓口へ進む
小テスト|設置費用の目安クイズ
では、設置費用の目安を計算しましょう。4kWの家で、1kWあたりのシステム費用が28.9万円だとします。総額の目安は、およそいくらでしょう。
- A 約29万円
- B 約116万円
- C 約289万円
答えはBです。つまり、28.9万円×4kW=115.6万円。たとえばの計算です。
今日の宿題
まず、地図アプリの航空写真で、自分の家(実家でもOK)の屋根を見て、南向きの面があるかをメモしてください。5分で終わり、お金はかかりません。
校長のひとこと
シーラカンス校長は授業中ずっと寝ていましたが、終わりのチャイムで片目を開けました。
「わしは4億年、売ったことがない。……だから、屋根の上の数字も、見てから決めるんじゃぞ。むにゃ」
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは仕入れ中でやんす。準備中ですので、少々お待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
教頭「次は、サロン見極め科です。ニッコリ先生の教室で、高い契約の前に何を見るかを学びます。軍服にご注目ください」

住宅太陽光の設置費用については、ENERGY BANKの蓄電池の調達でも解説しています。
一次情報は資源エネルギー庁「屋根設置太陽光発電の初期投資支援スキーム」リーフレットでも確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
- 調達価格等算定委員会の意見書(2026年度以降の調達価格等、2026年2月5日公表):https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/20260205_report.html(本文PDF:https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/20260205_1.pdf)
- 資源エネルギー庁「買取価格・期間等について」:https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/fit_kakaku.html
- 資源エネルギー庁「屋根設置太陽光発電の初期投資支援スキーム」リーフレット:https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/data/shokitoushi.pdf
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、契約や投資の勧誘や助言ではありません。契約や投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
この学科の記事を読む順に並べたページは、ピカピカ発電所科のまとめ|記事の一覧と読む順番です。
この記事が気に入ったら、シェアしてください
関連サイト
- コミッターズ:営業と販路開拓の実務コラム
- 令和の総合商社:あらゆる商いを、ひとつの窓口から
- SAMURAI TIMES:経営者のための士業情報メディア
- ニコニコデスク:仕事と暮らしの実務メディア
- 今日一日:心と生き方を整えるメディア
- HYPE:クリエイターのためのメディア
- 源氏小町:美容と健康のメディア
- Antithesis:常識を疑うメディア
- BUTSU×2:スキルと物の物々交換
- みんなの企業新聞:経営者の出会いと販路づくりの新聞
- ENERGY BANK:系統用蓄電池の専門メディア
- はてなブログ(ウハウハ高等学校|投資の教室):投資の教室
- アメブロ(令和の総合商社):令和の総合商社のアメブロ
- note(コミッターズ):コミッターズのnote
