この授業では、サブスクの解約と最終確認画面の見方がわかります。まず、表示される6項目から学びます。
朝のホームルーム|サブスクの解約の相談
三岡新入生が教室の前扉の前で、うろうろしています。つまり、入るドアはあるのに、出るドアがない顔です。
三岡「教頭先生、サブスクが解約できなくて。実は、お試しのつもりで始めたら、2回目が届いて。ぷくっ(ふくらみ1回)。しかも、解約のボタンが見つからないんです」
そこで、村野教頭が出席簿から顔を上げます。「三岡さん、出席です。サブスクの解約と最終確認画面。では、この授業で答えます」

たとえば月3,000円のものを、気づかずに1年続けると3万6,000円です。つまり、ランチ(1回900円として)約40回分が、画面のどこかに消えます。
サブスクの解約は
最終確認画面の6項目から
2025年度 9万8,455件
1最終確認画面で見る6項目
2定期購入の相談件数
3規制の「今」
4解約の落とし穴
- 「○回受け取り後」の回数条件
- 「発送の○日前まで」の期限
- 連絡手段が電話・アプリだけでないか
- 月額だけを見る
- 「いつでも解約可能」の文言だけで安心
授業:サブスクの解約と最終確認画面
村野教頭「では、要点は3つです」
要点1:最終確認画面は「レジ前の明細」
たとえば、購買部のレジ前で、パンの値段と個数を見てから払いますね。ネットで注文するときの「最終確認画面」が、その明細です。2022年6月1日に改正された特定商取引法で、ネット通販の事業者は、この画面で基本的な事項をはっきり表示する義務を負いました。
まず、表示する事項は、下の図の6つです。また、送料についても表示が必要です。

表示がなかったり、うそや誤解させる書き方があったりして、誤認して申し込んだ場合は、申込みを取り消せます。また、国民生活センターは、最終確認画面をスクリーンショットで保存するよう勧めています。なぜなら、取り消すときの証拠になるからです。
ニッコリ先生「諸君、入学金は元が取れたか。ただ、取れるかどうかは、払う前の画面で決まる」
また、この画面の見方は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
返品特約が最終確認画面に表示されていない、またはスクロールしないと見つからない場合は不適切とされる、と解説しています。
参考:ネットショップの返品特約の書き方、年末商戦前の5手順
要点2:サブスクの解約の落とし穴は「手段」と「期限」
国民生活センターによると、2025年度(2026年5月末までの登録分)の全国の消費生活相談は100万6,377件でした。販売方法・手口別では、「定期購入」が2位の9万8,455件です。しかも、2024年度の9万4,559件から、増えています。

三岡「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

村野教頭「相談の多くは、お試し価格のつもりが、2回目以降は別の価格という話です。つまり、見るのは月額だけではありません」
次に、国民生活センターのチェックリストには、見落としやすい点が並びます。まず、「○回をお受け取り後に解約できます」のような回数の条件。さらに、「次回商品発送の○日前までに連絡をすれば解約できる」のような期限。そして、解約の連絡手段が、電話やメッセージアプリに限られていないか。「いつでも解約可能」と書いてあるのに、初回のみで解約するには条件があった、という相談事例もあります。
要点3:サブスクの解約をめぐる規制の「今」は、検討会のとりまとめの段階
実は、解約の妨害は、国でも議論されています。消費者庁の検討会は2026年8月24日の第8回で中間取りまとめ(案)を議題にし、9月2日の第9回でとりまとめが了承されました。案には、解約手続を不当に遅らせる行為や、契約手続に比べて理由なく過度に複雑な解約手続を課す行為を、違法行為として規律の対象とすべきだ、と書かれていました。「定期縛りなし」「いつでも解約可能」などの表示で解約条件を誤認する事例も、案の中で指摘されています。また、消費者庁は9月16日付で、この中間取りまとめについて意見募集を出しています。なお、最終版の中身が案と同じかどうかは、この記事では確かめていません。
ただし、これは検討会の中間とりまとめで、法律になったわけではありません。では、今、手元にあるルールは、最終確認画面の義務と、誤認による取消しです。
そこで、サブスクの解約ができないと感じたら、下の図の3歩で動きます。

なお、契約や法律の判断は、消費生活センターや弁護士など専門家に確認してください。
小テスト|サブスクの解約と最終確認画面
問題。「初回550円(たとえば)」の広告を見て注文しようとしています。注文確定の直前に、2回目以降の代金と解約条件を確かめる場所は、どれでしょう。
- A. 広告バナーの大きな文字
- B. 友だちの口コミ
- C. 最終確認画面
答えはCです。なぜなら、国民生活センターが、注文前に最終確認画面で、定期購入が条件になっていないか、2回目以降の代金や解約条件を確認するよう助言しているからです。
今日の宿題
まず、いま払っているサブスクを、スマホのメモに3つ書き出しましょう。そして、それぞれ「どこから解約するか」を1行ずつ添えます。ただ、見つからないものがあれば、それが収穫です。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、授業のあいだ、ずっと寝ていました。そして、終わりのチャイムで、片目だけ開きます。
校長「……入口の広い海ほど、出口は、よく見て……」

そう言うと、校長はまた寝ました。ぐう。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!パンの棚は準備中でやんす。入荷したら、真っ先に並べやす!」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
三岡「出口の探し方は分かりました。次は、入口を作る側の話も聞いてみたいです」村野教頭「それならのれん分け科です。そして、マネッコ先輩が、独立の話を持ってきます」
一次情報は国民生活センター「『おトクにお試しだけ』のつもりが『定期購入』に!?」でも確認できます。一次情報は国民生活センター「2025年度 全国の消費生活相談の状況」でも確認できます。
合わせて読みたい
出典と確認日
確認日:2026年10月25日
- 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」:https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/
- 国民生活センター「『おトクにお試しだけ』のつもりが『定期購入』に!?」(2022年6月9日):https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20220609_1.html
- 国民生活センター「2025年度 全国の消費生活相談の状況」(2026年8月5日):https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20260805_1.pdf
- 消費者庁 第9回デジタル取引・特定商取引法等検討会 議事録(2026年9月2日開催):https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/meeting_materials/assets/consumer_transaction_cms101_261006_02.pdf
- 消費者庁「「デジタル取引・特定商取引法等検討会中間取りまとめ」に関する意見募集について」(2026年9月16日):https://www.caa.go.jp/notice/entry/047545/
- 消費者庁 デジタル取引・特定商取引法等検討会(第8回)「中間取りまとめ(案)」:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/meeting_materials/assets/consumer_transaction_cms101_260824_03.pdf
この記事は学習用の情報で、契約や投資の勧誘や助言ではありません。契約や投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
この学科の記事を読む順に並べたページは、サロン見極め科のまとめ|記事の一覧と読む順番です。
この記事が気に入ったら、シェアしてください
関連サイト
- コミッターズ:営業と販路開拓の実務コラム
- 令和の総合商社:あらゆる商いを、ひとつの窓口から
- SAMURAI TIMES:経営者のための士業情報メディア
- ニコニコデスク:仕事と暮らしの実務メディア
- 今日一日:心と生き方を整えるメディア
- HYPE:クリエイターのためのメディア
- 源氏小町:美容と健康のメディア
- Antithesis:常識を疑うメディア
- BUTSU×2:スキルと物の物々交換
- みんなの企業新聞:経営者の出会いと販路づくりの新聞
- ENERGY BANK:系統用蓄電池の専門メディア
- はてなブログ(ウハウハ高等学校|投資の教室):投資の教室
- アメブロ(令和の総合商社):令和の総合商社のアメブロ
- note(コミッターズ):コミッターズのnote
