この授業では、暗号資産の詐欺で気をつける注意点が3つわかります。そして、迷ったときの相談先も学びます。
朝のホームルーム|暗号資産の詐欺の相談
黒板に「暗号資産で人生逆転! 会費は月1万円から」と大きく書いてあります。書いたのは、ニッコリ先生です。
三岡新入生はぶかぶかのブレザーの中で縮こまっています。「SNSで知り合った人に、この話を勧められて……。それで、暗号資産の詐欺って、どこに注意すればいいんですか?」
そこで、村野教頭が出席をとります。「三岡さん、出席。なお、黒板の文句は先生の自作です。本物ではありません」

たとえば、給料日の翌日に、貯めた30万円を勧められるまま送ったとします。しかも、取り戻すのは難しい、と国民生活センターは書いています。だから、今日は、その手前で止まる方法を覚えましょう。
暗号資産の詐欺
注意点は3つ
相談事例あり
13つの注意点
2相談事例の流れ
3送る前の4チェック
- 登録業者か検索で確認する
- 面識のない人の勧めではない
- 高倍率・返金の約束がない
- 追加の入金を求められていない
4数字で見る
授業:暗号資産の詐欺、注意点は3つ
教頭がチョークを持ちます。「では、注意点は3つです」
1. 暗号資産の詐欺を防ぐ、登録している業者か先に調べる
まず、暗号資産交換業者は、金融庁・財務局への登録が必要です。また、金融庁は、登録のないまま営業して警告書を出された業者を、一覧で公表しています。ただし、載っていない業者が無登録でないとは限りません。
そして、調べる道具は、金融庁の「金融事業者一括検索機能」です。なお、海外の業者の一覧は、2026年9月に更新されています(2026年10月25日確認)。
三岡が小声で言いました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

ニッコリ先生が、軍服の胸をそらして笑いました。「諸君、入学金は元が取れたか。入る前に調べるのが、この学校の流儀じゃ」
2. 暗号資産の詐欺では、面識のない人のSNSの投資話を疑う
たとえば、国民生活センターが2025年12月に公表した相談事例(60歳代)です。まず、流れは下の図のとおりです。

最初に、知らない異性からSNSで連絡があり、数日やり取りしたあとで暗号資産の投資を勧められました。国内の取引所で口座を開いて日本円を暗号資産に替え、さらに指示されて海外の取引所の口座へ送ったところ、出金しようとすると認証金の追加を求められ、総額は約500万円でした。
三岡の体が、ぷくっとふくらみました(ふくらみ1回)。「500万円……」

助言は明快です。面識のない相手から投資を勧められたら、詐欺的な投資話を疑う。なぜなら、一度振り込むと、被害回復は極めて困難です。
資産運用を始める前の準備の手順には、SNSの投資勧誘にある「元本保証」などの宣伝への注意と、相談先を控えておく手順が入っています。
参考:資産運用を始める前の準備の手順を整理
また、この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
3. 儲け話の言葉と、追加のお金に気をつける
実は、金融庁・消費者庁・警察庁の注意文書(2017年公表、2020年更新)には、当時の相談から集めた誘い文句が載っています。「4か月で2.5倍になる」「ネット広告で30倍の利益」「いつでも返金できると言われたが、返金されない」などです。
三岡が、またぷくっとふくらみます(ふくらみ2回)。
さらに、暗号資産は、価格が急落して損をするおそれがあります。相手が登録業者でも同じです。
「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい」と教頭。「ただ、においだけで決めません。登録と、相手の素性を確かめます」
さらに、高い利回りの話は、別の解説記事でも触れられています。
投資に「ローリスク・ハイリターン」はなく、リスクは運用成果の振れ幅のことだ、と説明されています。
参考:お金の置き場所を選ぶチェック項目(預貯金・保険・投資)
そして、送る前の確認は、下の図の4つです。

次に、迷ったときの窓口は、下の図のとおりです。まず188へ。なお、詐欺かどうかの判断は、専門の窓口に任せてください。

小テスト|暗号資産の詐欺の確認
SNSで知り合った人が、暗号資産の投資を勧め、「この海外の口座に送金して」と言いました。最初にすることは、どれでしょう。
- A 少額なら大丈夫なので、試しに送る
- B 相手が挙げる業者の登録を金融庁のサイトで調べ、不安なら188に相談する
- C 出金できなくなったら、認証金を払って様子を見る
答えはBです。送る前に登録を調べ、迷ったら相談します。一方、Cのように追加で払うと、被害が広がるおそれがあります。
今日の宿題
まず、スマホのメモに「188」と「#9110」を書いておきましょう。1分で終わります。さらに、余裕があれば、金融庁の「金融事業者一括検索機能」の入口を、出典のページから開いてみてください。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、授業中ずっと寝ていました。最後に目をぱちりと開けます。
「急いで儲ける話は、4億年かけても儲からん……むにゃ」
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは目下仕入れ中でござんす。準備中なので、もうしばらくお待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
次の教室はのれん分け科です。そこで、法被のマネッコ先輩が、看板を借りて始める商売の「契約の読みどころ」を、元気に教えます。
一次情報は国民生活センター「見守り新鮮情報 第530号」でも確認できます。金融庁は、登録・免許を受けた金融機関の一覧や、無登録業者への注意喚起を公式サイトで公表しています。
合わせて読みたい
- AI副業サロンの注意点|2026年9月の国民生活センター公表から読む契約前の4確認
- 【2026年10月27日最新】個人情報漏洩のあとの詐欺メール|東京都の最大1万6,000件から学ぶ見分け3点
- ロマンス詐欺の投資話を見分ける3つの合図。会ったことがない人にお金は送らない
出典と確認日
- 金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について」
- 国民生活センター「見守り新鮮情報 第530号」(2025年12月11日)
- 金融庁・消費者庁・警察庁「暗号資産に関するトラブルにご注意ください!」
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、契約や投資の勧誘や助言ではありません。契約や投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
この学科の記事を読む順に並べたページは、サロン見極め科のまとめ|記事の一覧と読む順番です。
この記事が気に入ったら、シェアしてください
関連サイト
- コミッターズ:営業と販路開拓の実務コラム
- 令和の総合商社:あらゆる商いを、ひとつの窓口から
- SAMURAI TIMES:経営者のための士業情報メディア
- ニコニコデスク:仕事と暮らしの実務メディア
- 今日一日:心と生き方を整えるメディア
- HYPE:クリエイターのためのメディア
- 源氏小町:美容と健康のメディア
- Antithesis:常識を疑うメディア
- BUTSU×2:スキルと物の物々交換
- みんなの企業新聞:経営者の出会いと販路づくりの新聞
- ENERGY BANK:系統用蓄電池の専門メディア
- はてなブログ(ウハウハ高等学校|投資の教室):投資の教室
- アメブロ(令和の総合商社):令和の総合商社のアメブロ
- note(コミッターズ):コミッターズのnote
