この授業では、AIで株のニュースを要約するときの使い方がわかります。確かめるのは、出典・日付・数字の3つです。
朝のホームルーム|AIで株ニュースを要約
三岡新入生が、スマホを両ヒレでかかえて教室に滑りこみました。画面には、AIが作った3行の要約が光っています。
三岡「通勤中に、ニュース1本を30秒で読めました! でも、この要約、どこまで信じていいんですか? 何から確かめるんですか? 原文って、どこで開くんですか?」
疑問は3つです。信じていい範囲、確かめる順番、原文の置き場所。村野教頭は出席簿を開きました。「出席をとります。三岡さん、出席。AIの要約さんは……欠席ですね。呼ばれていません」

たとえば、ニュース1本が10分から3分になれば、休憩が1回ふえます。ただし、確かめを飛ばすと、読んだつもりだけが増えます。
AIの株ニュース要約は
出典・日付・数字で確かめる
2026年10月25日確認
1確認の順番
開けない・見つからない・別のページなら、その要約は使いません。
2同じ発表でも日付がずれる
- 時差があるので、どちらも誤りではない
- AIには「どこの時間の日付?」と聞く
3使ってよい要約か
- URLが開ける
- 日付と数字が原文と合う
- URLが開けない
- 別のページだった
4数字の原文の置き場所
授業:AIの要約を確かめる3つの確認
黒板の前で、和大先生が後ろ向きのまま泳いでいます。
和大先生「押忍!話題は全力で拾う、見通しはネガティブ全開! AIの要約なんて、どうせ全部まちがってるぞ!」

村野教頭「いいえ、全部まちがっているわけではありません。ただ、確かめずに信じるのが問題です。確認は3つ。出典、日付、数字の順に見ます」

上の図のとおり、順番は「出典、日付、数字」です。順に見ていきます。
確認1 出典を開く
まず、AIに「どの記事の要約か、名前とURLを出して」と頼みます。次に、そのURLを自分で開きます。開けない、見つからない、別のページだった。そのときは、その要約を使いません。
たとえばMetaは、新しいAI「Muse Spark」の発表を、日本語の公式ニュースページに載せています(2026年10月25日確認)。要約より先に、こういう原文を探します。
確認2 日付を見る
日付は、同じ出来事でも1日ずれて見えることがあります。Muse Sparkの発表は、米国時間の2026年4月8日です。一方、日本語の公式ページの日付は2026年4月9日でした(2026年10月25日確認)。時差があるので、どちらも誤りではありません。
だから、AIには「その日付は、どこの時間ですか」と聞きます。また、原文の置き場所には、日付が付いています。たとえば、東証の適時開示情報閲覧サービスには、公開日ごとの一覧があり、ページには「最終更新日時:2026年10月25日 00:00」とありました(2026年10月25日確認)。
ニュースは古くなります。この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
新聞を「誰かに話す前提」で読むと、記事の選び方と頭への残り方が変わると勧める記事です。相手を決める、3行で要約、一言足す、の3ステップを紹介しています。
参考:新聞の読み方で営業が変わる|誰かに話す前提で読む3ステップ
確認3 数字を原文で照らす
数字が、一番ずれやすい場所です。株のニュースの数字は、多くが決算の書類から来ます。JPXの用語集では、決算短信は「決算内容の要点をまとめた書類」です。また、重要な会社情報は、上場会社が直ちに公表する決まりです(2026年10月25日確認)。
つまり、数字の原文は、決算短信や適時開示にあります。AIの要約と並べて、1つずつ見比べます。下の図は、たとえばの話です。

三岡「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」ぷくっ(ふくらみ1回)。要約の数字が、原文とずれていたのです。

村野教頭「月額ではなく、確認に2分です。うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。数字は、においでなく目で見ます」
運営者の実例
うちの学校の運営でも、AIを担当として使っています。ひとつの例です。まず判断材料の数字を先に出させ、下書きは人が見て承認してから出します。任せきりにしません。
最後に、原文の置き場所を、下の図に並べます。

2026年10月25日時点の情報です。最新の情報は、公式サイトで確認してください。
小テスト|AIの要約の確認
AIが「この会社は決算で売上が増えた」と要約しました。最初にやる確認は、どれでしょう。
- A 同じ質問を、AIにもう1回して、答えが同じか見る
- B 出典を出させて原文を開き、日付と数字を照らす
- C ほかのAIにも聞いて、多いほうの答えにする
答えはBです。同じ答えが返っても、多数決でも、原文の代わりにはなりません。
今日の宿題
5分、無料です。東証の適時開示情報閲覧サービスを開いて、気になる会社を1社だけ選び、決算短信の1ページ目を開いてください。表紙にある日付と、売上高の数字を手帳に写します。買う必要はありません。
校長のひとこと
シーラカンス校長は、要約が30秒と聞いたあたりで寝ていました。ぱちり。
校長「……水は、飲む前に、底を見るものじゃ。わしは4億年、売ったことがない。分からんことは、学校に聞いてね」。そして、また寝ました。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!今日のパンは、焼き上がりを待っている最中でやんす。準備中ですので、少々お待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
次回は、放課後バイト科です。テッポウウオの天楽先生が、水鉄砲をかまえて待っています。副業にAIを使う話をします。教室は放課後バイト科です。
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出典と確認日
- Meta「Muse Spark登場」日本語ニュースページ:https://about.fb.com/ja/news/2026/04/introducing-muse-spark-meta-superintelligence-labs-first-model-built-to-prioritize-people/
- JPX用語集「決算短信」:https://www.jpx.co.jp/glossary/ka/122.html
- JPX用語集「適時開示」:https://www.jpx.co.jp/glossary/ta/310.html
- 適時開示情報閲覧サービス(TDnet):https://www.release.tdnet.info/inbs/I_main_00.html
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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