この授業では、米雇用統計とは何かがわかります。出す人、測るもの、発表の日の3つを順に見ます。
朝のホームルーム|米雇用統計とは何か
朝の教室。黒板に、村野教頭の大きな字で「米雇用統計」と書かれています。
さて、三岡新入生(アベニーパファー)は、ぶかぶかのブレザーで固まりました。「こよう……アメリカの人を、雇う話ですか?」

村野教頭(エレファントノーズ)「出席をとります。三岡くん、出席。検索窓には『米雇用統計 とは いつ発表』ですね」。すると、ぷくっ、と三岡がふくらみました(ふくらみ1回)。

実は、米国の仕事の数字は、日本のニュースにも出てきます。そして、発表の日と時刻を知っておくと、夜のニュースが「あの数字か」と読めます。たとえば、予定を手帳に1行書くだけで、通知の意味が分かります。
米雇用統計は
誰が・何を・いつ出すか
10月2日に発表
12つの調査でできている
22026年9月分の数字
3失業者に数えられる条件
- 調査の週に仕事がなかった
- すぐに働ける状態だった
- 直近4週間に求職活動をした
3つすべてに当てはまる人が基本です。
4これからの発表日
授業:米雇用統計とは
村野教頭「米雇用統計とは何か。要点は3つです。誰が出すか。何を測るか。いつ出るか」
1つ目:米雇用統計とは誰が出すか
まず、米国の労働省の中にある、労働統計局(BLS)が毎月出す報告書です。なお、正式名は「The Employment Situation」。つまり、日本語では雇用統計と呼ばれます。米雇用統計とは、この報告書のことです。
和大先生(ブラックゴースト)が、後ろ向きに入ってきました。「押忍!話題は全力で拾う、見通しはネガティブ全開!」
村野教頭「先生、そもそも、見通しは書かない約束です」。和大先生「押忍。では、後ろ向きに、事実だけ拾います」
2つ目:米雇用統計とは何を測るか
実は、この報告書は、2つの調査でできています。学校にたとえます。まず、1つは、出席簿を見る調査。そして、もう1つは、家庭訪問で聞く調査です。
第一に、出席簿にあたるのが、事業所調査です。会社や役所に聞きます。BLSの技術注記では、毎月およそ11万9,000の企業や役所、約62万2,000の事業所が対象とされています。ここから出るのが、非農業部門雇用者数(農業以外で働く人の数)です。
三岡「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」。村野教頭「無料です。BLSのページで、公開されています」
第二に、家庭訪問にあたるのが、世帯調査です。約6万世帯が対象で、米国の国勢調査局が実施します。ここから出るのが、失業率です。

上の図のとおりです。つまり、雇用者数は会社に聞き、失業率は家庭に聞きます。ただ、聞く相手が違うので、数字が同じ動きをしないこともあります。
続き:米雇用統計とは失業者の数え方と最新の数字
失業者に数えられるのは、基本的に3つすべてに当てはまる人です。まず、調査の週に仕事がなかった。次に、すぐに働ける状態だった。最後に、直近4週間に、はっきりした求職活動をした。ただし、一時的に解雇されて、呼び戻しを待っている人は、求職活動をしていなくても失業者に数えられます。つまり、仕事を探していない人は、原則として失業者に入りません。

最新の例です。2026年9月分は、10月2日に発表されました。非農業部門雇用者数は+29,000人、失業率は4.2%でした。BLSの文章では、どちらも「ほとんど変わらなかった」と書かれています(2026年10月25日確認)。
見出しの数字を見たら、3行で言ってみましょう。何が起きたか。なぜ大事か。自分の言葉で言えたら合格です。
ニュースを「誰かに話す前提」で読み、何が起きて、なぜ大事かを3行で言えるところまで読む、という内容です。
参考:新聞の読み方で営業が変わる|誰かに話す前提で読む3ステップ
この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
3つ目:米雇用統計とはいつ出るか
まず、米雇用統計とは、発表日を押さえるのがコツです。発表は、米国東部時間の午前8時30分です。そして、日本時間では、米国が夏時間のあいだは21時30分、冬時間は22時30分になります。11月6日の発表は、冬時間に入ったあとなので、22時30分ごろの計算です。
さらに、BLSのスケジュールでは、10月分が2026年11月6日、11月分が12月4日、12月分が2027年1月8日です。

三岡「でも、この数字で、儲かる日がわかりますか?」。村野教頭「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。……この数字は、儲け話ではなく、ものさしです」
なお、2026年10月25日時点の情報です。そのため、最新の情報は公式サイトで確認してください。
小テスト|米雇用統計とはの確認
さて、米雇用統計とは何かの確認です。米雇用統計で、失業者に数えられる人はどれでしょう。
- A 仕事がなく、すぐ働けて、直近4週間に求職活動をした人
- B 仕事についていない人は、全員
- C 会社を辞めた人は、全員
答えはAです。なぜなら、BLSの技術注記では、基本として、仕事がない、働ける状態、4週間の求職活動の3つがそろった人を失業者とします。
今日の宿題
では、米雇用統計とは何かを日付で確かめます。BLSの発表スケジュールのページを開いて、10月分の発表日を探します。2026年11月6日、午前8時30分(米東部時間)と手帳に書けたら合格です。しかも、英語は、日付と時刻だけ読めれば大丈夫です。
校長のひとこと
すると、授業の途中から、ずっと寝ていたシーラカンス校長が、ゆっくり片目を開けました。
校長「……数字はな、ものさしじゃ。……わしは4億年、売ったことがない」

そして、また寝ました。
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、いらっしゃい!今日のパンは、ただいま仕入れ中でやんす。準備中ゆえ、少々おまちを!」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
そして、次は放課後バイト科です。テッポウウオの天楽先生が、リーゼントで待っています。三岡が、放課後の時間の使い方を聞きにいきます。教室は放課後バイト科です。
家計調査などの公的統計は、米国労働統計局で公表されており、調査方法や集計の定義まで確認できます。
合わせて読みたい
- 米国株の決算の見方|最初に見る3つの数字を、3社の発表で見てみる
- 来週の株ニュース、主な予定5つ|10月26〜30日、公式サイトで日付を確認したものを並べた授業
- データの見極め、発表と衛星観測の2つの出どころと9セットの数字
出典と確認日
- 米国労働統計局(BLS)「Employment Situation 公表スケジュール」 https://www.bls.gov/schedule/news_release/empsit.htm
- 米国労働統計局(BLS)「The Employment Situation – September 2026」 https://www.bls.gov/news.release/empsit.nr0.htm
- 米国労働統計局(BLS)「Employment Situation 技術注記」 https://www.bls.gov/news.release/empsit.tn.htm
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
この学科の記事を読む順に並べたページは、ニュース耳より科のまとめ|記事の一覧と読む順番です。
この記事が気に入ったら、シェアしてください
関連サイト
- コミッターズ:営業と販路開拓の実務コラム
- 令和の総合商社:あらゆる商いを、ひとつの窓口から
- SAMURAI TIMES:経営者のための士業情報メディア
- ニコニコデスク:仕事と暮らしの実務メディア
- 今日一日:心と生き方を整えるメディア
- HYPE:クリエイターのためのメディア
- 源氏小町:美容と健康のメディア
- Antithesis:常識を疑うメディア
- BUTSU×2:スキルと物の物々交換
- みんなの企業新聞:経営者の出会いと販路づくりの新聞
- ENERGY BANK:系統用蓄電池の専門メディア
- はてなブログ(ウハウハ高等学校|投資の教室):投資の教室
- アメブロ(令和の総合商社):令和の総合商社のアメブロ
- note(コミッターズ):コミッターズのnote
