この授業では、投資信託と株の違いがわかります。また、買うもの・費用・安全性の3つを整理します。
朝のホームルーム|投資信託と株の違いが分からない
購買部の棚の前で、三岡新入生が固まっていました。パンの隣に、詰め合わせ弁当。でも、どちらもおいしそうで、違いが分かりません。
教室に入るなり、三岡は机に突っ伏しました。
「投資信託と株の違いが、全然分からないんです」
ぷくっ(ふくらみ1回)。ぶかぶかのブレザーが、さらにぶかぶかになります。村野教頭が出席簿を開きました。「三岡くん、出席。遅刻つきです」

たとえば株価500円の会社なら、100株で5万円。つまり、1回5,000円の飲み会10回分です。では、投資信託は? この授業で、投資信託と株の違いを3つに分けて見ていきます。
投資信託と株の違い
買うもの・費用・安全性
たとえる
1投資信託のお金の流れ
役割が分かれているのが特徴です。
23つの違い
| 株 | 投資信託 | |
|---|---|---|
| 買うもの | 1つの会社への出資 | まとめて運用される商品 |
| 選ぶのは | 自分 | 運用会社の専門家 |
| 売買 | 東証は100株単位が基本 | 少額から投資できる |
| 主な費用 | 売買の手数料など | 運用管理費用(信託報酬) |
3NISAでの違い
- つみたて枠の対象商品は購入時手数料0%
4金融庁の表(安全性/収益性)
授業:投資信託と株の違い
まず、教頭は黒板に、購買部の棚を描きました。
「たとえは購買部です。株は『単品のパン』。投資信託は『詰め合わせ弁当』。要点は3つです」
要点1 投資信託と株の違い、何を買うのか
まず、株式は、会社が事業資金を集めるために発行する有価証券(お金を出した証明書)です。つまり、買うのは、1つの会社への出資。単品のパンを、自分で1つ選ぶ感じです。
一方、投資信託は、多くの投資家から集めたお金を、様々な資産で運用する仕組みの商品です(金融庁)。そして、弁当の中身を決めるのは、運用会社の専門家です。

上の図のとおり、あなたのお金は販売会社を通ってひとまとめになり、運用会社が運用を指図し、信託銀行が資産を保管します。このように、役割が分かれているのが特徴です。
要点2 どう買って、いくらかかるのか
株の売買は、東京証券取引所では100株単位が基本です(日本取引所グループ)。証券会社によっては、少額で買える仕組みもあります。
投資信託の特徴は「専門家が運用」「少額から投資可能」「分散投資でリスク軽減」の3つです(J-FLEC)。
そこで、三岡が手を挙げました。「ひぇっ、それ、月いくらからですか?」

「実は、金融機関ごとに違います。そのため、口座を開く前に、各社の案内で確かめてください」と教頭は答えます。
さて、費用も違います。まず、株は売買に手数料などがかかるのが一般的です。ただ、金額や仕組みは金融機関ごとに違います。これに対して、投資信託は、持っている間ずっと引かれる運用管理費用(信託報酬)が主なものです。買うときの購入時手数料は、かからない商品もあります(つみたて投資枠の対象商品は、購入時手数料が0%です)。

図にすると、株は「1社を自分で選ぶ」、投資信託は「専門家に任せて、まとめて持つ」違いです。NISAでも、投資信託と株の違いが出ます。具体的には、つみたて投資枠は投資信託だけ、成長投資枠は株も選べます。なお、この点は、別の解説記事でも詳しく書かれています。
つみたて投資枠は金融庁の基準を満たした投資信託に限られ、成長投資枠は上場株式や投資信託など幅広く選べると整理しています。
参考:つみたて投資枠と成長投資枠の違いを制度から整理
要点3 投資信託と株の違い、どちらが安全なのか
金融庁の表(2026年10月25日確認)では、安全性は株式が「△」、投資信託が「△〜○」。また、収益性は株式が「◎」、投資信託が「○〜◎」です。そして「3つとも◎の金融商品はありません」。

確かに、投資信託は中身が分散されています。ただ、株式が多い投資信託は、J-FLECの資料でも「ハイリスク・ハイリターン」の例です。株と同じように値下がりもします。
三岡が身を乗り出しました。「専門家が運用するなら、損はしないんですよね?」
すると、教頭は目を細め、にやりと笑って言います。「うまい話のにおいは、だいたい分かります。だいたい。その質問は、少しにおいます」

実は、運用会社も販売会社も、元本保証はしません(知るぽると)。ぷくっ(ふくらみ2回)。
小テスト|投資信託と株の違いの確認
投資信託の説明として、正しいものはどれでしょう。
- A 販売会社が元本を保証してくれる
- B 集めたお金を、専門家がまとめて運用する
- C 1つの会社の株だけを買う仕組み
答えはBです。つまり、運用は専門家が行いますが、元本保証はありません。
今日の宿題
5分でできる宿題です。金融庁の「資産形成の基本」を開き、投資信託と株の違いも分かる、預貯金・株式・債券・投資信託の表を眺めてみてください。しかも、お金はかかりません。
校長のひとこと
授業のあいだ、シーラカンス校長は教壇の隣で、ずっと寝ていました。
最後に、片目だけが開きます。
「……パンも弁当も、買う前に、中身を読むものじゃ。わしは4億年、売ったことがない。……ぐう」
放課後・購買部
購買部のマネッコ先輩「へい、らっしゃい!弁当の仕入れ先を探しとりやす。いまは準備中ですので、少々お待ちを」
教頭の補習(希望者だけ) もっと突っ込んで知りたい人へ。ウハウハ高等学校には、月額1,000円の有料オンラインコミュニティがあります。最新情報の配信、チャットでの質問、会員同士の交流ができます。入りたい人だけ、入学案内をのぞいてください。コラムは、これからもずっと無料で読めます。
次回予告
次は積ん読科の教室です。ホズミ先生が、本の山の前で待っています。投資の本は、どれから開けばいいのでしょうか。
金融庁は、登録・免許を受けた金融機関の一覧や、無登録業者への注意喚起を公式サイトで公表しています。
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出典と確認日
- 金融庁 NISA特設ウェブサイト「資産形成の基本」:https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/index.html
- 金融庁「NISAを利用する皆さまへ」(2024年6月):https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/slide_202406.pdf
- 金融広報中央委員会 知るぽると「投資信託とは」:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/hyakka/part2/toshin/toshin001.html
- 金融広報中央委員会 知るぽると「中途換金の方法」(投資信託にかかる費用):https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/hyakka/part2/toshin/toshin005.html
- 金融広報中央委員会 知るぽると「株式とは」:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/hyakka/part2/kabushiki/kabushiki001.html
- 日本取引所グループ「売買単位」:https://www.jpx.co.jp/equities/trading/domestic/03.html
- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)「社会人として知っておきたいお金の話」(2026年6月版):https://j-flec.go.jp/wpimages/uploads/standard_young_202606.pdf
- 確認日:2026年10月25日
この記事は学習用の情報で、投資の勧誘や助言ではありません。投資の判断はご自身でお願いします。先生や生徒の名前はフィクションで、実在の企業・団体・人物とは関係ありません。
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